くるくる巻かれた細長い葉。コイルやバネのようにくるくる巻スパイラル形状の不思議な植物は「アルブカ・スピラリス・フリズルシズル」。
キジカクシ科アルブカ属、南アフリカ・ケープ州北部-西武を原産とする球根植物の一種で、特徴的な葉姿が多いケープバルブとも呼ばれる植物。「フリズルシズル」は野生種のアルブカ・スピラリスから葉の巻が強く出る性質を引き継ぎ選ばれた園芸品種で、日本の店頭で見かけるアルブカ・スピラリスはほとんど「フリズルシズル」なのだそう。
キジカクシ科?という聞きなれない分類ですが、日本原産の「キジカクシ」という植物もあり茎は食用になる和製アスパラガスと呼ばれています。キジカクシの由来は<雉(キジ)を隠す程茎の上部の葉が茂る>いうちょっとおもしろい特性。キジカクシ科の植物にはアスパラ、観葉植物のアガベ、サンセベリア、スズランやヒヤシンスなどなど…意外とポピュラーな園芸種も入っています。
さて、フリズルシズルですが、夏は休眠。秋に芽をだして伸び日光を浴びることで葉先から丸まっていきます。日照不足だとくるくるならずにスラッと伸びてしまうので陽当たりは重要です。ある程度成長した株は真ん中からニョキッと太目の茎が伸びて育ち、春には黄緑色の花も観られるそう。
画像の株は分球して増やした小さいものなので、まだ先になりそうですが、そのうち成長して花をつけてくれるかな。くるくる巻いた葉がユーモラスで不思議な植物フリズルシズル。お部屋にあるとなんだかちょっと気持ちも緩みそう。いつか開花した時にはまた写真をアップしたいと思います。