気候が暖かくなるにつれ、ちょっとした草地や道の端にも緑が増えてきましたね。植物のことを書くようになって以来、普段は見過ごしてしまうような小さな植物にもより目が向くようになったのですが、この花はまた本当に小さい。

細い茎がひょろりと伸びた先に花は1cmにも満たないプチサイズ、白い花びらが下をむいた控えめな姿も意志を持って目立たぬようにひっそりと咲いているかのようです。
ブロック塀と道路のスキマ、立って見下ろしてカメラを向けても小さすぎて見えず、近づいてもなかなかピントが合わない…。実は意外とスマホ撮影に苦労したお花です。
名前はヒメウズ、キンポウゲ科ヒメウズ属。和名を「姫鳥兜(ひめうず)」と書きますが、鳥兜(うず)は同じキンポウゲ科のトリカブトのことを指すそうで、姫=小さい、小さいトリカブト、となります。
トリカブトと言えば、日本三大有毒植物として(ひと昔前のサスペンスでは)ミステリーの殺害現場で毒薬として登場するあの毒草!
トリカブトの実物は見たことがありませんが、画像で見比べてもヒメウズはそれほど類似しているようには思えないのですが…同じ属性、葉のカタチからついた名なのでしょうか。
ヒメウズの毒性も「ある」と書かれた文や「あるけどかなり弱い」と書かれた記述もあるようで、不確かです。
どちらにせよ、かなり小さい植物なので毒を精製するには大そうな量と手間がいるのかもしれませんが…。
ヒメウズのようにひっそり咲いている小さな花、まだまだありそうです。みなさんも、たまには足元に目を向けてみませんか?