大きな白い花が目を惹くコブシ。早春を彩る春告花のひとつで「コブシが咲くと桜が咲く」「遠目には桜にも見える」ことから「ヒキザクラ」「ヤチザクラ」「シキザクラ」と呼ばれることも。
農業暦でも目安となる樹木「農諺木」(ノウゲンボク)でもあり、コブシが咲く時期に田植えを始めたことから「田打桜」「種蒔桜」という呼び方もあるようです。
辛夷(コブシ):モクレン科モクレン属、学名Magnolia kobus、中国原産。公園や街路樹、庭木として日本でも馴染みのある樹木で3月~4月に咲く白い花が印象的ですが、園芸種には淡いピンク色や八重咲種もあり切花や枝ものとして流通されています。耐寒性、耐暑性がある強い性質なのでモクレンの園芸種マグノリアの台木としても使われます。
コブシと似ている花としては桜の他にハクモクレンもありますね。見分け方や大きな違いは、
○コブシは花びらが6枚、ハクモクレンは花びらが9枚(正確には内3枚はガク)。
○コブシは花が開ききり横や上向きの花びら、ハクモクレンは空に向かう上向き
○コブシの樹高は4~5m、ハクモクレンは8m以上になることも
○コブシの方が花のサイズが少し小さめ
○コブシは開花した花の下に葉がつく
。。。などが見分けポイントのようです。
ちなみに花言葉はコブシが「友情」「歓迎」、ハクモクレンは「崇高」「慈悲」「高潔」といった言葉。
今年は2月にも20度を超える日があるかと思えば、梅雨のように雨が続いたり、寒暖差で調整の難しい日も多いですね。本格的な春が来るのはもう少し先でしょうか。コブシ、サクラ、ハクモクレン。。。と春を告げてくれる花の開花、待ち遠しいですね。
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