2024年7月27日、三重県菰野町
大和ハウス工業株式会社三重工場の調整池にて、地域の子供たちを対象とした生き物観察会が開催されました。この取り組みは、子供たちに自然環境への興味を深めてもらうとともに、工場の環境への取り組みを地域に紹介する目的で企画されました。 私達は事前準備や当日イベントスタッフなどを担当させていただきました。
調整池の役割としくみ

調整池は、主に以下の重要な役割を果たしています。
洪水防止: 大雨時に一時的に水を貯留し、下流への急激な水の流出を防ぎます。
水質浄化: 水中の懸濁物質を沈殿させ、自然の浄化作用で水質を改善します。
生態系の維持: 多様な生物の生息地となり、地域の生物多様性を支えます。
調整池のしくみは、流入口から入ってきた水が池内でゆっくりと流れ、徐々に排水されるというものです。この過程で、水中の植物や微生物が自然な浄化作用を行います。
三重県菰野町を潤す三大水系:自然と共生する地域の生命線 朝明川 三滝川 海蔵川

菰野町は、三重県北部に位置し、豊かな自然に恵まれた地域として知られています。この町を特徴づける重要な要素の一つが、町を流れる三つの主要な水系です。朝明川、三滝川、海蔵川がそれにあたり、これらの河川は菰野町の自然環境と深く結びついています。
朝明川は鈴鹿山脈の根の平峠を源流としており、釈迦ヶ岳から国見丘一帯の流れを集めながら四日市を通り伊勢湾に流れています。本河川にはニジマス、アマゴ、アブラハヤ、カワムツ、オイカワ、シマドジョウ、シマヨシノボリ、カワヨシノボリなどが生息していしています。
海蔵川は、鈴鹿山脈の麓、菰野町千草地区を源流としています。上流部では、朝明川からの導水によって水量を増しており、この地域の水資源管理において重要な役割を果たしています。
一方、三滝川は全長約23キロメートルの河川で、菰野町大字菰野字湯の山に位置する大石橋の上流320メートルにある砂防堰堤を起点としています。この川は、山間部から平野部を経て最終的に海へと注ぎ込む、地域の生態系を支える重要な水路となっています。
これらの水系は、四日市圏域における二級水系として分類され、地域の治水対策において重要な役割を担っています。近年では、流域治水プロジェクトの一環として、河道の拡幅や護岸の整備など、さまざまな治水対策が実施されています。これらの取り組みは、洪水や土砂災害などの自然災害リスクを軽減し、地域住民の安全を確保することを目的としています。
これらの河川は、豊かな自然環境を育み、多様な生態系を支える重要な要素となっています。また、農業用水や生活用水としても利用され、地域の産業と暮らしを支えています。
菰野町の三大水系は、自然と人間の共生の象徴とも言えます。これらの河川を適切に管理し、保全していくことは、持続可能な地域づくりにおいて不可欠な要素となっています。
観察会で見られた生き物には、以下のようなものがありました。

タモロコ (Gnathopogon elongatus)

分類: コイ科タモロコ属
体長: 通常5-10cm
生息環境: 河川の中流域や湖沼の浅い部分
特徴:
体は細長く、側扁している
口ひげは1対
体色は銀白色で、側線に沿って暗色の縦帯がある
生態:
雑食性で、小型の水生昆虫や植物性プランクトンを食べる
群れを作って生活する傾向がある
産卵期は4-6月頃で、水草や石に卵を産み付ける
下流や細流,湖沼,池などの淀んだ水域の中層や低層を好む
ウキゴリ (Gymnogobius urotaenia)

分類: ハゼ科ウキゴリ属
体長: 通常5-8cm
生息環境: 河川の中・下流域、湖沼、汽水域
特徴:
体は円筒形で、頭部はやや扁平
腹びれが吸盤状になっている
体色は褐色で、暗色の斑点がある
生態:
底生性で、主に水生昆虫や小型甲殻類を捕食
産卵期は春から初夏で、石の下などに卵を産む
オスが卵を保護する習性がある
汽水域から中流域に生息 緩やかな流れに生息
スジエビ (Palaemon paucidens)

分類: テナガエビ科スジエビ属
体長: 通常3-5cm
生息環境: 河川の中・下流域、湖沼、汽水域
特徴:
体は半透明で、背中に縦の暗色の線(スジ)がある
第2胸脚が長く、ハサミ状になっている
生態:
雑食性で、デトリタスや小型の水生生物を食べる
夜行性の傾向がある
産卵期は春から秋で、メスは腹肢に卵を抱える






これらの淡水生物は、日本の河川や湖沼などの生態系で重要な役割を果たしています。それぞれが独自の生態や特徴を持ち、生態系のバランスを維持するのに貢献しています。
例えば、タモロコは中層を泳ぐ小型魚類として、プランクトンや小型の水生昆虫を捕食し、さらに大型の魚の餌となることで、食物連鎖の中間に位置しています。
ウキゴリやドジョウは底生魚として、底の有機物を食べたり、底生生物を捕食したりすることで、水底の環境を維持する役割を果たしています。
スジエビは、デトリタス(有機堆積物)を食べることで水質浄化に貢献し、同時に多くの魚類の餌となっています。
ヤゴ(トンボの幼虫)は、水中の捕食者として生態系のバランスを保つ重要な役割を果たしており、その存在は水質の良さを示す指標としても注目されています。
ギンブナは、様々な環境に適応できる強靭さを持ち、生態系の安定性に寄与しています。
これらの生物の存在や個体数の変化を観察することで、水環境の健全性や変化を把握することができます。したがって、これらの生物を保護し、その生息環境を維持することは、健全な水環境を守る上で非常に重要です。
観察会などの環境教育活動を通じて、これらの生物の重要性や生態系における役割を学ぶことは、子供たちの環境意識を高め、将来の環境保全につながる貴重な機会となります。
観察会の様子
水辺の生き物探し:子供たちは調整池の周りを歩き、熱心に水面や岸辺を観察しました。
捕獲体験:参加者たちは網を使って水生生物を捕まえる体験を行いました。小魚、トンボのヤゴなどが見つかり、歓声が上がりました。
専門家による解説:専門家が、捕獲した生き物についての解説を行いました。生物の特徴や生態系での役割などが、子供たちにもわかりやすく説明されました。

この観察会は、子供たちが自然環境への興味を深め、生物多様性の重要性を学ぶ貴重な機会となりました。
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