最近ブームともいえる人気の「苔テラリウム」。
テラリウムとは、小さなガラスビンの中に苔や観葉植物、かわいいフィギュアなどを配置して、風景やストーリーを表現する園芸手法です。
「テラterra=大地」「リウムarium=場所」を組み合わせた言葉で、実は1800年代から200年以上の歴史があります。その起点となるのが「ウォードの箱」。イギリスの医師であり園芸家のナサニエル・ウォードによって「ガラスで密閉した容器の中では何日も水を与えなくても植物が育つ」ということが発見され、長い航海でも植物を運ぶことができるように。おかげで植物の研究も進み、ヨーロッパではテラリウムが流行しました。
現在大きく分類すると、水性植物と魚類などで構成されるアクアリウム、熱帯動植物になるとパルダリウム、メインに苔を使った表現が苔テラリウムとなります。
苔を草や木に見立て、牧場や海岸、山並みなど様々な世界をつくりだし、ミニチュアの動物や人のフィギュアが置かれたガラスの中の空間は、それぞれ独特の世界観。
素敵な作品を生み出すとなると、準備や知識、センスも必要ですが、園芸店や雑貨店でも完成されたテラリウムを手に入れることもできますよ。
観葉植物ほど水も日光も必要とせず、でもゆっくりと育つ。サイズもコンパクトにできるので庭やベランダのない部屋でも育てることができること、「手間は無いけど成長する」「生きている植物と暮らしている感」が魅力なのかも。
ガーデニングショップでの体験講座や必要な材料の揃ったキットも販売されているので、クリエイティブ欲が芽生えた時はぜひテラリウムであなたの世界観を表現してみては。