春になると白い花びらを天に向けて咲く白木蓮(ハクモクレン)。2月中旬、まだふわふわの暖かそうなコートまとった芽が並び、開花に向けて少しずつふくらんできています。銀白色の毛が日差しにキラキラと輝き青空に映えますね。
白木蓮(ハクモクレン):モクレン科モクレン属、江戸時代に中国から渡来したと言われる3月~4月に開花する春告げ花のひとつ。まるで光を探し指し示すかのように芽も空を向き、花も上向きに咲くのが特徴です。
大きく膨らんでいる部分が花芽(かが)、根元に小さく出ているのは葉芽(ようが)という部分。冬の間につく樹木の冬芽(とうが)・越冬芽(えっとうが)はフワフワの毛皮コートを何枚も重ねた厚着姿(?)で休眠状態を過ごします。
ハクモクレンの他にモフモフふわふわの冬芽といえば、この2種もよく見かける樹木かもしれません。
○ハクモクレン:モクレン科モクレン属、9枚の花びらをもつ大きな白い花が咲き冬芽も大きいのが特徴的。
○コブシ:モクレン科モクレン属、ハクモクレンと違い開花時に花の下に小さな葉がつきます。
○ネコヤナギ:ヤナギ科ヤナギ属、英名ではPussy willow、モフモフのイメージでは最初にネコヤナギを思い浮かべる人も多いかもしれません。はじめは芽鱗(がりん)という赤い殻に包まれていて、その後ネコのしっぽのような艶やかでふわふわの毛に包まれた花穂が現れます。
樹木は花が咲くと目に留まりますが、その前段階は目立たずひっそりと成長しているので冬芽には気づかないことも多いもの。神々しい白い花を咲かせる前の可愛らしいモクレン花芽にもぜひ目を留めてみてくださいね。
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