庭先の木の枝にたくさんの白く小さな花?がついているのを見つけました。
春先には何の木だっけ?と気に留めることもない存在感なのですが…、初夏には真っ赤な可愛らしい実をたくさんつけてくれる「茱萸(グミ)」の樹です。
長年この場所にありながら、春の開花に気づいていなかったのか、と申し訳ないような気もしますが、鮮やかな果実は注目されながらも開花は控えめ。
少し離れて見ると太陽の光を浴びた枝全体がふわりと白く包まれて輝いているよう。やわらかで春らしい景色です。
この樹は6月頃の初夏に実をつける「夏茱萸(ナツグミ)」で、4枚の白い花びらのような部分は実は萼筒(がくとう)という部位だそう。
グミ科グミ属、原産地は東アジア、学名をElaeagnus、英名は「Cherry elaeagnus(チェリー エラエアグヌス)」、「Cherry silverberry(チェリー シルバーベリー)」です。「茱萸(ぐみ)」はグミ属の仲間の総称。常緑も落葉もあり、その品種は50~70種あると言われ日本で一般的に流通しているのは、「ナワシログミ」と「ナツグミ」です。
学名の「エラエアグヌス(Elaeagnus)」は葉と果実が似ている理由でギリシャ語の「elaia(オリーブ)」と「 agnos(セイヨウニンジンボク)」の意味から。和名のナツグミは夏に実が熟すからですね。
自生している樹もよく見かけるほど生命力の強い植物で、半日陰でもよく育ってくれます。
近くに茱萸の樹がある方は、果実だけでなく開花も楽しんでみてはいかがでしょう。
Comments