葛(くず)は、マメ科クズ属つる性の多年草で、「古事記」にも記載があるように、古から日本に生きている植物です。花はその美しさを愛でられ、つるは布(葛布)になり、根は食用(葛粉)や薬(葛根湯)として活用されるなど、我々の生活と切り離すことのできない植物です。
時代と共に活用の場が減り、今は空き地や河原、土手や荒地に繁殖する「厄介者」のイメージが強く、世界でも「グリーンモンスター」と呼ばれ世界の侵略的外来種ワースト100の1つになっています。
そんな葛に再びスポットライトを当てるには、どうしたらいいのでしょうか。
自然素材としての活用を模索し、葛のつた籠を製作してみました。
巻き始めを十字組み、その先は素編みでの製作に挑戦してみましたが、とても楽しかったです。
蔦の採取時期は、秋の終わりから冬にかけて、落葉してからが良いそうです。
春から夏にかけては、植物が成長している時期なので色が黒ずんだり、水分が多く綺麗に仕上がらないとのこと。採取した蔦はクルクル巻いて乾燥した場所で保存します。
使用する数日前に水に浸けて柔らかくしてから使います。水に浸けておく時間は蔦の太さによって違いますが、葛は1~3日ほど十分柔らかくなってから水気を拭き取って使います。
寒い時期に身体を動かし蔦を採取して暖まるのも、冬の楽しみにしたいものです。
所有地以外の場所で採取する場合は、所有者さんに許可を取ってから採取しましょう。