公園の柵の脇に小さい鮮やかな紫色の花をつけたような植物を見つけました。5つの花弁のような形の真ん中は球形の青い実。
赤紫とコバルトブルーの深い青色~紺色の配色は目を惹きます。調べると植物の名前は「クサギ」で、花のような部分は実を包んでいた花冠の部分、先端から割れ星型に開いたもの。
青い実は染料として布や糸を染めにも使われるそうです。クサギの実を煮出して染液をつくり、その配合次第で薄いブルーから青、緑色と濃淡がつけられるようで染め上げた糸のナチュラルなカラーはとても魅力的です。
夏場に咲く花は白い5弁の可憐な花で花の根本にはまだ薄い紫色の実を包んでいた部分がついています。小さな花が集まったふわふわしたパステルカラーの花は実の時期とはイメージが違い、何度も見かけているはずなのに、その表情の違いで同じ植物だと気づきませんでした。
庭木としても種や挿し木で増やすこともできるようですが、ホームセンターや通販でも苗が販売されているようなので、鉢やプランターで育てるには苗を揃える方が安心かもしれません。比較的病気や害虫にも強いようなので初心者にも育てやすそうですし、水持ちの良い半日蔭を選んで地植えするのもよいかもしれませんね。
また調べているうちにクサギの葉を食べる記事も見つけました。かなり灰汁があり臭いもあるようなのですが、山菜のような扱いで郷土料理もあるそうですよ。