黄色のキャンドルを灯したかのような可愛い花穂。その先に羽のように白い花がつくパキスタキス ルテア。
グリーンの葉の上に鮮やかに咲くユニークな花姿は目を惹きます。ひとつひとつの羽のような白い花は短命ではありますが、10cm程の黄色の花穂はひと月ほども美しさを保つこと、また次々と開花するので株全体に長い期間華やかさがあります。
開花期間も5月~10月までと長いので夏の花壇の彩りにも人気です。
パキスタキス ルテア:キツネノマゴ科パキスタキス属、南アメリカ原産の熱帯植物。英名ではロリポッププラント、確かに棒つきのキャンディーにも見える気がします。
和名では鬱金珊瑚花(ウコンサンゴバナ)。
ウコンといえば、2日酔いの薬やドリンク?のイメージがあるかもしれませんが、カレーの香辛料であるターメリックであり胃炎、肝炎、月経不順などに健康効果があるとされる生薬でもある薬用植物。また日本の伝統色であり鬱金草の根で染めた赤味の鮮やかな黄色のことを指します。
和名の由来はパキスタキス ルテアの花穂が鮮やかな黄色=ウコンの色と似ていること、また植物のウコンの花姿とも似ていることからきているようです。
鬱金色(うこんいろ)は江戸前期に流行した色でもあり紬や着物の地色によく使われたそうです。確かに藍や緋色が映えそうなベースカラーのように思えますし、派手好きで知られる江戸っ子たちにとって粋なカラーコーデだったのかもしれませんね。
パキスタキス ルテアの花言葉は「美しい娘」。鮮やかで堂々とした黄色の花穂にふわりとした白い羽根。大ぶりで堂々としたトロピカルな華やかさと可憐さを合わせ持つ魅力的な植物です。
Comments