梅雨の時期に甘い花の香りがしたら、クチナシかもしれません。クチナシはジンチョウゲ、キンモクセイとともに日本の三大香木として有名な常緑低木です。
真っ白で清楚な香り高い花は6~7月に咲きます。香水にも使われるという心地よい香りです。また、秋になる実は、栗きんとんなどの料理の色付けや「山梔子(サンシシ)」という漢方薬としても利用されます。消炎、止血、解熱、精神安定などの効能があります。このクチナシの実が熟しても割れない(口を開かない)ことから、「クチナシ」という名前がついたそうです。
クチナシは午前中だけ日が当たる半日陰などを好みます。剪定は時期に気をつけます。花の時期が終わったらすぐに剪定するのが良いでしょう。遅れると花芽を切ってしまい、翌年花が咲かなくなってしまいます。
クチナシの良い香りには人ばかりでなく、虫も引き寄せられます。夏から秋にかけてオオスカシバの幼虫による食害が起こりやすいので、見つけ次第捕殺しなくてはなりません。