三重県菰野町にある大和ハウス工業株式会社三重工場のビオトープにて、子供たちを対象とし た池干し生き物観察会が開催されました。この観察会では、ビオトープの生物多様性や在来種と外来種の違いなどについて、子供たちが直接ビオトープ内に入り、生き物を採取・観察 しながら学ぶ機会となりました。
子供たちの興味を引くために 観察会で子供たちが最も興味を示したのは、外来種のアメリカザリガニでした。私自身、子供の頃を振り返っても、在来種や外来種という言葉の意味はよく分からず、ただひたすら アメリカザリガニを捕まえることに夢中になっていたことを覚えています。
やはりみんなザリガニが好き。
環境教育を行う 際には、まず自分が子供だった頃の心理状態を思い出し、そこからコミュニケーションを図 ることが大切だと感じました。
子供たちの興味を引くには、 好奇心を刺激することが重要です。生き物の生態について説明するだけでなく、実際に網を使って捕まえて観察できる時間が多くあり子供たちにとって、この時間が一番楽しかったよ うです。
写真:アメリカザリガニ 現在は、特定外種に指定されている。
※2023年6月1日より条件付き特定外来生物に指定されています。
参考情報
環境省 - アメリカザリガニ(条件付特定外来生物): https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/amezari.html
環境教育における体験の価値
子供たちにとって、直接体験することが学びの中心となります。生き物観察会での体験は、 環境保全の重要性を理解する最初の一歩となり得ます。例えば、観察会で採取したアメリカザリガニが外来種であることを知ることは、生態系における在来種と外来種のバランスに ついて考える良い機会となります。
観察会では、イシガイ、ヤゴ、ギンブナ、カワニナ、スジエビなど、様々な生き物を観察しました。これらの在来種は、それぞれの生息環境に適応するために育んできた特性を備えており、生態系の中で重要な役割を担っています。ビオトープは、このような在来種を保全し、生物多様性を維持する上で欠かせない空間にもなります。
ビオトープの一区画には田んぼの土を入れ、アキアカネの産卵に適した環境を整えました。
土壌は、植物の生育や水質の浄化など、様々な役割を果たしています。子供たちに土壌の大切さ理解してもらうためには、土壌中に住む生き物を可視化すること興味を持ってくれるのかなと感じました。顕微鏡を使って土壌中の微生物を観察したり、土壌の断面図を作ったりするなどの工夫が必要かと思います。
今回の観察会を通して、環境教育には多くの課題があることを改めて感じました。子供たち の興味を引くためには、単に知識を伝えるだけでなく、五感を刺激するような体験型のプロ グラムが必要です。
また、目に見えない生物や土壌の重要性などを理解してもらうためには、 分かりやすく、興味深い伝え方で伝える工夫が求められます。今後も、子供たちが自然の面白さや大切さを学べるような環境教育活動を続けていきたいと思います。自然の仕組みを理解し、その一部として自分自身を捉えることができれば、子供たちは環境保全の重要性を自ら実感できるようになります。
剪定屋空では、環境教育の重要性を深く認識しており三重県内での環境教育サービスの提供を積極的に行っていきます。
子供たちが自然の仕組みや生物多様性について学べるよう、ビオトープでの生き物観察会や自然体験プログラムを企画・実施いたします。また、学校や地域団体からのご要望に応じて、出張講座や環境学習支援なども行っております。
私たちの環境教育プログラムでは、子供たちの興味を引き出すことを大切にしながら、在来種と外来種の違いや土壌の重要性など、環境保全に関する基本的な知識を分かりやすく伝えることに努めています。体験型の学習を通して、子供たちが自然の一部として自分自身を捉え、環境保全の大切さを実感できるようなプランの作成を心がけています。
三重県内で環境教育を必要としている方々に、ぜひ私たちのサービスをご利用いただければと思います。三重県の豊かな自然環境を未来へ引き継ぐため、子供たちへの環境教育に全力で取り組んでまいります。