小さな花をたくさんつけてくれた茱萸の樹ですが、その後6月中旬ごろからあっという間に数えきれないくらいの実をつけ、グリーンに、そして宝石のような美しい赤色にと、カラフルな風景を演出してくれました。
花の頃は地味な配色の目立たない樹木ですが、実をつけると一気に鮮やかになり、目には見えないけれど生命力があふれ出ているかのようです。芽吹きや開花、結実…パワフルな植物の力にはいつも圧倒されます。
食べることもできなくないのですが(昔は食べていた記憶が…)基本的にはこのグミは食用向きではないようなので、鳥が咥えていくのをもっぱら観賞。
茱萸(グミ)の実を食べたことのある方は「渋い!」というイメージをお持ちだと思います。
完熟すれば甘酸っぱさと甘さもありますが、やはり渋いですよね。
その渋みは、ポリフェノールである「タンニン」によるもので、タンニンは紅茶、コーヒー、茶葉、ワインなどにも含まれる苦み成分。
過剰摂取には弊害がありますが、肌をひきしめる収れん効果や抗酸化力は美容や健康効果によい影響も与えてくれるので、美肌を目指す化粧品や悪玉コレステロールの酸化を防ぎ生活習慣病予防するためのサプリメントなどにも使われています。
ネットにある記事を読んでいたら、ナツグミを火にかけスキムミルクや牛乳で渋抜きする、という方もいました。タンパク質と渋み成分を融合させて取り除く、という技。
なるほど。来年はチャレンジしてみようかな。