先端の尖ったもの、コロンと丸いもの、サイズ感や帽子のトゲトゲにも様々な違いがあるどんぐりフォルム。このちょっと丸っこいどんぐりは工作などに人気の種類でした。
ドングリはブナ科の樹木の実の総称ですがカタチやサイズから判別すると、これは(恐らく)「クヌギ」の実。公園のかなり高い樹木の下にあり、葉の形状は長めです。しかしながら調べてみると、「クヌギ」とそっくりなドングリに「アベマキ」があるようでドングリの形状だけでは見分けがつかず、木の葉もかなり似ています。
見分けポイントは葉の裏側に白っぽく毛が生えているのがアベマキで、裏表とも緑色なのがクヌギ。あとは幹がゴツゴツとしていて樹皮のシワが深く分厚いコルク層なのがアベマキ。コルククヌギという別名も持っています。木の実だけではアベマキとクヌギの見分けは難しく、樹木と葉での確認が必須です。
どんぐりには樹木の種類によって1年で実るものと2年かかるものがあり、アベマキとクヌギは実るまでに2年がかかっています。クヌギの樹木の方は伐採しても残った幹から芽吹く再生力が強い木なので、昔から薪や炭としても重宝されていました。
今も茶道に使われる、いぶらず匂わず爆ぜることが少ない良い茶の湯炭、姿形も美しい炭として愛されています。他にもシイタケやナメコのほだ木として使われるなど、色々な形でクヌギは生活の中に役立ってくれています。