グリーンに映えるピンク色が艶やか。景色を彩ってくれるツツジの花。桜が終わり、初夏に向かう季節が訪れるとツツジの開花情報がチラホラとニュースになり、ゴールデンウィーク頃に満開、鑑賞期のピーク。しかし今年(2023年)の開花前線は予想以上に早く観光などに影響があったようです。
本来4月下旬~5月にかけて開花、全国の観光地でもつつじ祭りなどが催され、連休の行楽地として人気のあるスポットも多いですが、ウェザーニュースの統計では4月4日の時点ですでに関東以西での開花割合が予想外に高くなっており、鹿児島では96%、福岡は63%、東京でも55%の高い開花率が現れていました。
ツツジは気温8℃を超えると咲くといわれており、今年は春先に夏日の出現があったことで開花が早まったようです。
ツツジ:躑躅(つつじ)ツツジ科ツツジ属、東アジア原産でネパールでは国花、日本でも古くから栽培され庭木や生垣、街路樹の足元に植えられている馴染みのある植物ですね。
濃い紫に近いピンク、淡いピンクや白色の花が咲きそろうと辺り一面が華やぎます。
花びらをよく観察してみると1枚だけに「蜜標」「ガイドマーク」と呼ばれる斑点があります。これは昆虫に花粉を運んでもらいやすくするための役目、「ここに蜜腺があるよ」というアピールなのだとか。なかなか芸術的な表現です。
また、花が終わるとすぐに翌年咲く花芽をつけはじめるので、花後は早めに剪定を行わなければ翌年の花が咲かなくなってしまいます。丈夫で育てやすい樹木ですが刈り込みを怠ってしまうと樹形や生育にも響いてしまうので、花後はすみやかに手をかけてあげたいところ。特に今年のように開花が前倒しになってしまった年は、早め早めのご準備を。
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