5月~6月春から初夏にかけて白く小さな花をつけるオリーブの木。

オリーブオイルやオリーブの実は一年中手に入りますし、オリーブの庭木も目にすることは多くなりましたが、開花時期は短いのでタイミングよく花と出会うことができるとうれしくなります。
花は前年の春から夏にかけて伸びた部分の葉腋に付き、房状のお米粒が並んだようなつぼみとなり10~30個の花を咲かせます。花は直径3mmほどの大きさ、4枚のがくと釣鐘状で先が4枚に分かれた乳白色の花びら、ひとつの雌しべと2つの黄色い雄しべがありますが蜜はなく、多量の花粉を風で飛ばすことによって受粉が行われます。
同じ品種では実がなりにくい性質(自家不和合性)があるので、オリーブ園などでは異なる数品種を栽培することで結実させています。
分類はモクセイ科オリーブ属、地中海食、イタリア、スペイン、ギリシャなど高品質なオリーブオイルを産出していることでも有名な地中海沿岸が原産地となります。
その品種はとても多く世界で1600以上の品種があるとされますが、日本での栽培が知られている香川県小豆島では、ミッションを主にマンザニロ、ネバディロ・ブランコ、ルッカが栽培されているということ。また新品種も生まれているそうで「香オリ3号」「香オリ5号」が2021年3月に農林水産省において登録されました。
これは日本で初めてのオリーブの品種登録だそうです!
「平和」と「知恵」という花言葉をもつ神聖な樹、木も葉も実からも恩恵を受けている生活に浸透している植物、オリーブ。たくさんの種類の仲間として、日本産の新しいオリーブの樹が世界に広まると素敵ですね。