お猿が登ろうとしてもツルツル滑り落ちてしまう…そんな風に例えられる特徴的な幹をしているサルスベリの木。確かに樹木の表面は一般的な樹の幹と違い磨かれた木材のよう、ツルリとした感触で滑りは良さそうです。

分類としては、ミソハギ科サルスベリ属、原産地は中国で和名では「百日紅」(ひゃくじつこう・さるすべり)と書きます。「百日=100日咲く花」、実際にはひとつの花は3~4日で枯れるのですが、たくさんのつぼみをつけ次々と開花し続ける様子、夏から秋まで長い期間花をつけていることからついた名前のようです。
暑い季節にも負けずキレイな花を楽しませてくれる貴重な鑑賞樹木としても人気があり、家庭の庭木としてもよく見かけますし、切り戻しなど剪定を適宜行っていけば、比較的手入れも難しくないこともあり街路樹や公園などにも多く見られます。
ピンク色の縮れたフリルのような花びらが集まってこんもりと咲き、グリーンの葉とのコントラストが美しい花ですが、ピンクだけでなく白や赤、紫色などの種類もあります。
花言葉は「雄弁」「敬愛」「潔白」「愛嬌」というポジティブな意味が多く、大きく伸びやかに広げた枝と可愛らしい花のイメージにぴったりな気がします。
風水的な俗説に「サルスベリを申(さる)の方角、南西に植えると枯れる」という話もあるそうですが、日当たりよい場所を好むサルスベリにとっては南西も悪くない方角、気にせず太陽の光をたっぷり浴びられる場所を選んであげたいですね。