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白と赤の対比美。源平に見立てられたつる植物 ゲンペイカズラ

  • 執筆者の写真: 飯島 一郎
    飯島 一郎
  • 2025年10月1日
  • 読了時間: 3分

更新日:5月16日

白い花の内側から赤い花が顔を出す——ゲンペイカズラ(源平葛)を初めて見た人は、たいていその不思議な二色の姿に目を奪われます。白と赤の対比が鮮やかで、初夏から秋まで長い期間にわたって咲き続ける、個性的なつる植物です。


ゲンペイカズラ 白いガクと赤い花の二色の姿

白いのは花ではなく「ガク」— 変色する秘密


ゲンペイカズラの白い部分は、花びらではなく「萼(ガク)」です。花びらは中心から突き出す赤い筒状の部分。この二層構造が独特の見た目を生み出しています。


さらに興味深いのは、受粉が済んだガクはやがてピンク色に変化すること。同じ株の上に、純白のガク・ピンクのガク・赤い花弁が同時に混在する時期があり、この色の移り変わりがゲンペイカズラを一層ドラマチックに見せます。


ゲンペイカズラの白いガクと赤い花弁のアップ 墨絵

名前の由来 — 源氏の白旗、平氏の赤旗


「白と赤」の対比が、源氏が白旗、平氏が赤旗をシンボルカラーとしたことに重ねられ、ゲンペイカズラという名前の由来となりました。

なぜその色が選ばれたのか理由は定かではありませんが、関東東北の武士団である源氏は「純真・潔白」をイメージする白を、平氏の赤は神社の鳥居のように「生命力・情熱」を表す色だったとされています。


赤白を並べた紅白柄はおめでたい席にも使われるハレの日の柄。「源平の赤白を並べることで、いさかいなく平和に過ごせる」という意味を持つとも言われます。花言葉は「個性の強さ」「チャンス到来」。


育て方のポイント


日当たりと水はけのよい場所を好みます。直射日光が当たる南向きの場所が理想的で、日照が少ないと花付きが悪くなります。水やりは土の表面が乾いたらたっぷり与えてください。生育期(5〜9月)は2週間に1回ほど液体肥料を施すと花が長く続きます。


つる性のため、支柱やトレリス、アンドン仕立てに這わせるのがおすすめです。鉢植えでコンパクトに育てることもでき、ハンギングバスケットで垂れ下がらせると花の二色が引き立ちます。


ゲンペイカズラのつる仕立て 鉢植えで育てる様子 墨絵

冬越しの注意点 — 熱帯西アフリカ原産


ゲンペイカズラの原産地は熱帯西アフリカ。寒さには非常に弱く、気温が10℃を下回ると弱りはじめます。関東以西でも、地上部が枯れ込んでしまうことがほとんどです。


10月末〜11月上旬を目安に室内の日当たりのよい場所へ移動させてください。地上部が枯れても根が生きていれば翌春に復活します。春になり最低気温が15℃を安定して超えたら、屋外に出して管理を再開しましょう。


増やし方(挿し芽)


5〜7月が挿し芽の適期です。新芽を10cmほど切り取り、下葉を取り除いて赤玉土や挿し芽用の土に挿します。直射日光を避けた明るい日陰で管理し、土が乾かないように水を与え続けると、1〜2ヶ月で発根します。


ゲンペイカズラ(源平葛): シソ科 / クサギ属(クレロデンドルム属) 別名:ゲンペイクサギ・クレロデンドロン

原産地: 熱帯西アフリカ 開花期: 6〜9月 耐寒性: 弱い(10℃以上で管理)


花言葉の由来についてさらに詳しくは、花・枯れる表現の情緒。しがみつく紫陽花もご覧ください。


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