さあ、いよいよ春。。。と思っていたら外はシトシト雨続き。3月中旬から4月にかけての降り続く雨のことを「菜種梅雨(なたねづゆ)」と呼びます。他にも「催花雨(さいかう)」という呼び方もあり、桜や菜の花をはじめ春の花を催す(咲かせる)ための雨という意味です。

催花雨から菜種(サイカ)雨=菜種梅雨に変容したとも言われていますが桜のツボミも膨らみ黄色の菜の花が姿を現す。開花準備をする植物にとって春の長雨は大切な水分補給といったところですね。
菜の花(ナノハナ):実はナノハナは総称でアブラナ科の植物の花を指し1種類ではありません。スーパーの野菜棚などで売られているものや油用は食用品種でガーデニングショップでは「食用ナノハナ」「ナバナ」の表記がされているものが多いようです。河原に群生しているナノハナは「セイヨウアブラナ」か「セイヨウカラシナ」という品種でセイヨウアブラナは花が固まって咲き花びらが大きめ、セイヨウカラシナは棒状に花が付く感じになり花のサイズも小さめ。
河川敷や道端に育っているものは、菜種油の原料にするためにかつて大量に栽培されたナノハナが帰化していたり、品種も交雑して増えていったりしたものがほとんどで見分けるのも難しくなっているようですね。
俳句の季語や時候の挨拶としても使われる「菜種梅雨」ですが、ザーザーと降り続く6月の梅雨とは違い、優しい雨が降ったりやんだり、時には雪も混じったりという感じ。
この間は寒暖差も大きくなるので暖房器具や冬物のコートもまだ仕舞わずに、体調管理に気をつけつつ植物たちと一緒にゆっくり春を待ちましょう。