桜前線も北上し全国で染井吉野を楽しんだ後は、重なる花びらがぼんぼりのように丸くかわいらしい姿、華やかな雰囲気の八重桜が見頃となります。
ソメイヨシノやヤマザクラより開花が遅いので全国平均では4月中旬から北海道では5月中旬の開花、また散るまでの期間も長いのでゆっくり楽しめるのも特徴。ゴールデンウィークの期間に見事となる寒冷地域もあるので観光の際にはヤエザクラの開花もチェックしてみては。
八重桜(ヤエザクラ):バラ科サクラ属、ヤエザクラというのは品種名ではなく、花びらが重なり合って咲く桜の総称を指します。別名に八重咲きの花にも例えられた「菊桜(キクザクラ)」「牡丹桜(ボタンザクラ)」の名もあります。
品種には「関山(かんざん)」「「普賢象(ふげんぞう)」、しだれた枝も優美な「八重紅枝垂(やえべにしだれ)」、また黄色の花をつける「鬱金(うこん)」などスタイルも様々。
10枚以上の花びらをつけるものもあり集まるとボリュームがあり豪華です。日本では「八」という字に「末広がり」の意味をもたせ縁起のよい数字とされていることもあって、八重桜を塩つけにしたものは「桜茶(さくらちゃ)」としてお祝いの席にも出されます。
花言葉は「しとやか」そして「豊かな教養」。たくさんの花びらが、知識をひとつひとつ積み重ねていくイメージなのですね。
桜というとソメイヨシノが注目されがちですが、ヤエザクラは平安時代の和歌にも登場する古い時代から愛されている花。今年はすでに開花時期を過ぎてしまったエリアも多いかもしれませんが、ぜひ来年のヤエザクラにも目を向けてみてくださいね。
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