花言葉は「いつも元気!」暑さに負けない夏のガーデンにおすすめ ポーチュラカ
- 飯島 一郎

- 2024年8月20日
- 読了時間: 4分
更新日:7月29日

夏の庭は、花が少なくなる季節です。強い日差しと高い湿度で、春に咲いていた花の多くが休みに入ります。
そこで頼りになるのがポーチュラカです。園芸店のプレートに、最強と書かれていたことがありました。大げさではありません。

暑さに強い理由は、体のつくりにある
ポーチュラカはスベリヒユ科スベリヒユ属。原産は南アメリカで、和名はハナスベリヒユといいます。草丈は5センチから10センチほど、地面を這うように広がります。
しゃもじのような形をした多肉質の葉と茎に、水を蓄えています。だから乾いても倒れません。
そして日光が大好きです。朝、日差しを浴びて花を開き、午後には閉じる一日花です。ただし小さな花を次々につけるので、開花期は5月から10月と長く続きます。夕方まで咲き続ける品種も出ています。
畑の雑草が、この花の祖先だという話
ここからが本題です。ポーチュラカには、よく似た親戚がいます。
スベリヒユ(学名 Portulaca oleracea)という草で、畑や道端に生える雑草です。黄色いごく小さな花をつけます。葉と茎の姿がポーチュラカとよく似ていて、このスベリヒユがポーチュラカの祖先とされることがあります。
そしてスベリヒユは、食べられる野草として知られています。栄養価が高く、食用にしている国もあります。日本でも地方によっては、茹でて食べる習慣が残っています。
さらにスベリヒユは、代表的なC4植物です。C4というのは、強い光と高温のもとで効率よく光合成する仕組みのことです。トウモロコシやサトウキビと同じ方式で、暑さに強い理由がここにあります。
庭で最強と呼ばれる花と、畑で抜かれ続ける雑草。同じ仕組みで暑さを乗り切っています。抜くか植えるかを決めているのは、植物の側ではありません。
増やし方は、挿し芽がいちばん簡単
ポーチュラカは種がつきにくい品種が多く、増やすなら挿し芽が基本です。そして今が適期です。

やり方は簡単です。茎の先端を5センチから6センチほど切り取り、バーミキュライトや川砂に挿します。気温が20度以上あればいつでも可能で、6月から9月が適期。
おおよそ2週間で根が出ます。
伸びた茎をカットして、そのまま地面に挿すだけでも根付きます。切り戻しで出た茎を捨てずに挿しておくと、株がどんどん増やせます。
根付いたら芽先を摘んでください。脇芽が出て枝数が増え、こんもりとまとまります。
冬をどう越すか
ポーチュラカは寒さに弱く、日本の多くの地域では一年草として扱われます。ただし冬越しの方法はあります。
秋のうちに挿し芽で苗を作り、室内で管理すれば越冬できます。鉢植えは土が乾いてからたっぷり水をやり、日当たりのよい窓辺に置いてください。
毎年苗を買い直すのが当たり前になっていますが、9月に一手間かけておくと、翌年は自分の株から始められます。
庭での使いどころ
地を這って広がる性質があるので、グランドカバーとして使えます。花壇の縁、駐車場まわり、日当たりが強すぎて他の草花が続かない場所。そういう場所ほど向いています。
注意点は水のやりすぎです。多肉質の植物なので、過湿には弱い。土の表面が乾いてから与えてください。梅雨時に蒸れて傷むことがあります。
肥料もほとんど要りません。痩せた土でよく育ちます。よかれと思って与えると、葉ばかり茂って花が減ります。
名前の由来
ポーチュラカという名前は、ラテン語の porto(持ち運ぶ)と lac(乳)が由来だという説があります。茎を切ると白い液体が出ることに関係しています。
和名のハナスベリヒユのスベリは、葉や茎がツヤツヤして滑りそうだからという説、茹でるとぬめりが出るからという説があります。
花言葉は、いつも元気。この花にこれ以上ふさわしい言葉はないと思います。
よくあるご質問
Q. ポーチュラカの花が閉じてしまうのはなぜですか。
A. 一日花なので正常です。朝の日差しで開き、午後には閉じます。ただし日照が足りないと開きにくくなります。日陰に置いている場合は、日当たりのよい場所へ移してください。夕方まで咲く品種もあります。
Q. 水はどのくらい与えればよいですか。
A. 土の表面が乾いてから与えてください。多肉質の植物なので乾燥には強く、過湿に弱いです。毎日与える必要はありません。梅雨時は特に、蒸れに注意してください。
Q. 花が減って葉ばかりになりました。
A. 肥料が多すぎる可能性があります。ポーチュラカは痩せた土でよく育つ植物です。また、茎が伸びすぎている場合は切り戻してください。切った茎は挿し芽に使えます。
Q. 冬に枯れてしまいます。毎年買い直すしかありませんか。
A. 秋のうちに挿し芽で苗を作り、室内で管理すれば冬越しできます。9月頃が目安です。翌年は自分の株から始められます。
庭づくりや年間の管理については、剪定屋空の年間管理サービスをご覧ください。
三重県菰野町を拠点に、庭木の剪定・伐採、竹林整備、里山再生を行う剪定屋空です。庭の一本の木から、里山の森まで。木を尊ぶ気持ちを大切に、ひとつひとつの現場に向き合っています。





