食べないで!危険な植物。ベル型の華やかな花をもつ毒草 キツネノテブクロ・ジギタリス
- 飯島 一郎

- 2025年6月16日
- 読了時間: 2分
更新日:5月23日
ジギタリス(キツネノテブクロ)は美しいベル型の花を咲かせる一方、葉・花・種のすべてに強心配糖体(ジゴキシン)を含む毒草です。厚生労働省の自然毒リスクプロファイルでも注意喚起されており、誤食すると嘔吐・不整脈・最悪の場合は心停止に至ります。

イングリッシュガーデンの定番花として人気が高く、5〜6月に長い花穂に連なるベル型の花が見事です。高さ1〜1.5mになる花穂、筒状の花の内側に入った斑点模様が特徴的で、庭に植えると一気に華やかな雰囲気になります。見た目の美しさと強い毒性を併せ持つ、二面性のある植物です。
ジギタリスに含まれる強心配糖体は、少量であれば心臓の収縮力を高め心拍数を調整する薬効を持ちます。ジゴキシンとして心不全や心房細動の治療薬に使われてきた歴史がある一方、治療域と中毒域が非常に接近しており、わずかな量の超過で中毒症状が出ます。薬にも毒にもなる、扱いの難しい成分です。

厚生労働省の自然毒リスクプロファイルによると、ジギタリス中毒の症状は胃腸障害・嘔吐・下痢・不整脈・頭痛・めまいで、重症になると心臓機能が停止して死亡することがあります。植物のどの部位にも毒が含まれるため、花や葉を素手で長時間触った後は手を洗うことが必要です。
小さな子どもやペット(犬・猫)のいる家庭では特に注意が必要です。花の形がかわいらしいため子どもが触れやすく、ペットが誤食するケースも報告されています。庭に植える場合は手が届かない場所に植えるか、管理を徹底してください。
和名はキツネノテブクロ(狐の手袋)。英名のFoxgloveも同じ由来で、キツネの細い指先がすっぽりはまりそうな花の形からきています。可愛らしい名前と危険な毒性のギャップが、この植物の魅力であり注意すべきところです。

Q. ジギタリスを庭に植えてはいけませんか?
植えること自体は問題ありませんが、誤食のリスク管理が必要です。小さな子どもやペットが触れない場所に植え、花後の種は早めに除去しましょう。剪定や手入れの際はグローブを着用し、作業後は手を洗ってください。
Q. 触っただけで危険ですか?
皮膚から吸収される量は少なく、短時間触れただけで中毒になるケースはほぼありません。ただし目や口に触れると危険なため、長時間の手入れにはグローブ着用を推奨します。誤食した場合は直ちに医療機関へ。
最終更新: 2026年6月







