top of page

ムスカリの花言葉は悲しみ——6万年前から続く春の球根花と青い花が持つ意味

  • 執筆者の写真: 飯島 一郎
    飯島 一郎
  • 2021年5月13日
  • 読了時間: 4分

更新日:5月3日

家庭の庭やプランターでも育てやすい人気の花「ムスカリ」。


花言葉は悲しみとその先の明るい未来。ブドウのような花「ムスカリ」

ブドウの実がついたような、おもしろい形の花は小さいながらも目に飛び込んでくる印象的な植物です。


画像のような紫色の花を良く見かけますが、改良された品種には白や水色、ピンク、さながらバナナのようなゴールデンカラー、グラデーションカラーの花もあります。


ユリ科ムスカリ属の多年草で、原産地は南アフリカや東南アジア、地中海沿岸で世界に分布。開花時期は3月~5月、時期的にもチューリップと一緒に植えられることが多く、花公園などでは赤いチューリップの補色花としてデザインされているのを見かけます。


muscari(ムスカリ)の語源はギリシア語で「麝香(じゃこう)」を意味する「muschos(ムスク)」。


男性化粧品などにも使われる香りですが、独特の強い芳香を放つところからその名がついているようです。


また歴史的にも古く、6万年前のネアンデルタール人埋葬跡に供えられていた「世界最古の埋葬花」としても知られています。


もともとヨーロッパでは「青い花は悲しみの象徴」とされる伝統があるので、古い時代の祖先達もムスカリを亡き人に手向ける花として選んだのかもしれませんね。


花言葉にも少し悲しい雰囲気の「失望」「絶望」というネガティブな意味ももちます。


少し怖い花言葉にも感じるかもしれませんが、逆に「明るい未来」「夢にかける想い」などポジティブな言葉も一緒につけられていることから、失意から立ち上がる強さや気持ちをトータルに捉えたイメージなのでしょう。


悲しみとその先の未来をつなぐ素敵な花ですね。


ムスカリが世界最古の埋葬花とされる根拠は、1960年代にイラク北部のシャニダール洞窟で発見されたネアンデルタール人の埋葬跡から採取された花粉にあります。花粉の分析から、ムスカリを含む複数の花が遺体の周囲に並べられていた可能性が示されました(Solecki, 1975年)。現在も花粉の供給源については議論が続いていますが、青い花を手向けるという行為が数万年前から人類の文化にあったとすれば、ムスカリの花言葉に悲しみと希望が同居していることは、とても深い意味を持つように思われます。


色別の花言葉

青紫色(最もよく見られる色)は明るい未来・失望の両面。白色のムスカリは清純・無邪気。近年流通が増えているイエロー・ゴールデン系の品種には希望・陽気さの意味が添えられることがあります。


豆知識

ムスカリは春先に活動を始めたミツバチにとって重要な蜜源植物のひとつです。チューリップより少し早く咲き始めるため、冬眠から覚めたばかりのミツバチが最初に訪れる花のひとつになります。庭にムスカリを植えることは、春の受粉を担うミツバチを迎え入れることにもつながります。


よくあるご質問

Q. ムスカリの花言葉は怖いと聞いたのですが?

花言葉には失望・絶望というネガティブな意味も含まれています。これはヨーロッパの青い花は悲しみの象徴という伝統に由来するものです。ただし同時に、明るい未来・夢にかける想い・通じ合う心というポジティブな花言葉も持っています。悲しみを経て前を向く力強さを象徴する花として、意味の深い花言葉と言えます。


Q. ムスカリを誰かに贈るときに注意することはありますか?

花言葉の失望・絶望が気になる場合は、白やゴールデン系の品種を選ぶか、チューリップや他の春の花と組み合わせて贈るのが一般的です。特に明るい門出の贈り物には白または黄色系のムスカリが好まれます。


Q. ムスカリはいつ頃見られますか?

三重県北中部では例年3月下旬から4月中旬が見頃です。チューリップと開花期が重なるため、春の球根花壇によく一緒に植えられます。球根を秋(10〜11月)に植えつければ翌春に開花します。


ムスカリの育て方・植えっぱなしのコツはこちら


庭木・花壇の年間管理はこちら


 
 
bottom of page