一本の木から赤と白の2色の花。いつの頃からかうちのツバキは不思議な配色になっていました。元々はどっちの色の花が咲いていたのだろう?記憶にないくらい、もう長いことこの混在カラーです。
こういう種類の木があるのかとも思っていたのですが、どうやら元は赤の花の木で、遺伝子の突然変異で白い花が咲くようになり赤白混在になっていくのだそう。
これは梅や桃の木にもあるらしく源氏の旗が白、平家の旗が赤だったことにちなんで「源平咲き」、細胞学的にはこういう生物を「キメラ」というそうです。
キメラは、ギリシャ神話にでてくる怪物(頭がライオン、胴がヤギ、尾がヘビ)、異なる状態が混じったものを意味しています。赤い花の色素はアントシアニンだということなので、土やまわりの環境からか栄養状態が変ってしまったのかもしれませんね。
ツバキは花がポトンと落ちてしまうことから縁起がよくない花と言われたりもしますが、日本ではかなり古い時代から庭木として親しまれ、品種もかなり豊富。種から摂れる油は化粧品やシャンプーなど美容にも役立てられ、某有名化粧品ブランドのシンボルとしても使われています。
種類も色も様々な椿ですが、どの品種も凛とした美しさ、華やかな美しさを持ち日本らしいイメージも感じます。赤も白もピンクも素敵ですが、ミックスされた不思議な色合いの源平ツバキを楽しめるのも贅沢。開花の間に源平椿を楽しみたいと思います。