美食家のパセリ。洗練されたスタイルと甘い香りのハーブ チャービル

フランス語でセルフィーユ、和名ではウイキョウゼリ、フレンチパセリとも呼ばれるハーブ、チャービル。

パセリ(オランダゼリ属)に似ていますが、セリ科シャク属の一年草でチャービルの方が葉の切れ込みが細かく入り、繊細で上品な甘い香り。美しい見た目から、美食家のパセリ(グルメのパセリ)とも呼ばれます。
南東ヨーロッパや西アジアの涼しい地域が原産なので、栽培に適した時期は3月から4月の春まきと9月から10月の秋まきが一般的。乾燥と強い直射日光を嫌うため、明るい半日陰で水持ちの良い土壌での管理、種を直接プランターなどにまく直まきが適しています。
種まきから約40日後と短期間で収穫できることも家庭菜園向き。中心の新芽を残して外側の葉から順に摘み取り、花芽をこまめに摘み取ることで、長く収穫を楽しむことができますよ。
料理での活用法は、サラダ、スープ、ドレッシング、魚・肉料理の風味付けやオムレツなどの卵料理と相性が良く、パセリよりもマイルドな甘い香りを活かしてフレッシュのまま使うのがおすすめ。
栄養面でもビタミンC、鉄分、マグネシウム、カロテンなどを豊富に含み、デトックス効果(むくみ解消)や、抗酸化作用、消化促進、血行促進が期待でき、古くから体を浄化する力があるハーブとして利用されてきた歴史もあります。

明るい半日陰は、庭では木の下です
チャービルの育て方を調べると、必ず明るい半日陰と出てきます。
NHK出版みんなの趣味の園芸には、日ざしの強い場所では葉がかたくなるので明るい半日陰で育てるとよい、乾燥を嫌うので乾きにくい場所を選ぶ、とあります。サカタのタネの案内でも、半日陰の場所に直まきするか小さめのポットにまく、と示されています。
ハーブは日なた、と思われがちです。チャービルは違います。
そして庭には、明るい半日陰がもともとあります。落葉樹の株元です。夏は葉が茂って日陰になり、冬は葉が落ちて日が差す。チャービルの好みと、そのままそろっています。
剪定でこの明るさを調整できるのも、庭の強みです。枝を透かせば光が増え、そのままにすれば暗くなる。ハーブの置き場所は、鉢を動かすだけでなく、上の枝で決めることもできます。
移植を嫌うので、庭に直接まきます
チャービルは直根性で、移植を嫌います。だから鉢で育ててから庭へ、という順番が使えません。育てたい場所へ、直接まきます。
これは庭に植えるときの制約になります。あとで場所を変えられないので、まく前に決めておきます。夏の日中に直射が当たらないか。水がたまらないか。人の足が入らないか。
秋まきは9月から10月。今からまける時期です。

セリ科なので、キアゲハが来ることがあります
チャービルはセリ科です。そしてセリ科の葉は、キアゲハの幼虫が食べるものです。
森林総合研究所の資料では、キアゲハの食草としてセリやニンジンが挙げられています。ウィキペディアの記述でも、セリ、ハマウド、シシウドなどのセリ科植物のほか、ニンジン、ミツバ、アシタバ、パセリ、セロリなどの野菜も食草になる、とされています。
うちで植えたチャービルが食べられることもある、ということです。
ここで、どうするかは考え方が分かれます。全部を収穫にまわすなら、幼虫は取り除く。ただ、剪定屋空はこう思っています。庭に何かが来るというのは、その庭が生きているということです。
一株だけ、食べられてもよい株を決めておく。残りは網をかける。それだけで、収穫とチョウの両方が庭に残ります。数株まいておけば、片方を差し出す余裕ができます。
チャービルの基本情報
チャービル:セリ科シャク属の一年草 ロシア南部から西アジアの涼しい地域に自生
仏名:セルフィーユ、和名:ウイキョウゼリ その他の名前:フレンチパセリ
栽培時期:3月から4月の春まきと9月から10月の秋まきが一般的 甘い香りと美しい見た目のハーブパセリ。
よくあるご質問
葉がかたくなって、香りも落ちました。
日が強すぎます。夏の直射が当たる場所では葉がかたくなります。落葉樹の下や建物の東側など、午前だけ日が当たる場所を探してください。
苗を買って植え替えたら弱りました。
チャービルは直根性で移植を嫌います。買うなら小さい苗のうちに、根鉢を崩さず植えます。種からなら、育てたい場所へ直接まくのが確実です。
虫がついて葉が食べられています。
黒と黄緑の縞のイモムシならキアゲハの幼虫です。セリ科を食べる虫なので、チャービルにも来ます。全部を守りたいなら網をかけます。数株あるなら、一株だけ譲るという選び方もあります。
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