なんじゃもんじゃの木(ヒトツバタゴ)|別名・天然記念物・果実・鳥が食べない理由まで解説
- 飯島 一郎

- 2020年5月11日
- 読了時間: 3分
更新日:2 日前
「なんじゃもんじゃ」というユニークな名前で呼ばれるのは「ヒトツバタゴ」の木。

天然記念物にも指定され、絶滅が危惧されるほど個体数が減少している貴重な植物です。
日本では愛知県犬山市、対馬列島、岐阜と長野の県境など極限られた地域に自生している珍しい木なのですが、この写真は都市間での贈呈を受け街路樹としてヒトツバタゴの並木道をつくっている九州で撮影したものです。
開花の5月には、背の高い木に4枚の花びらを持つ白い小さな花が集まって一斉に咲き、遠目にはまるで白い雪をかぶったような風景になります。
この開花期間がかなり短く5月上旬の温かい日にパッと咲き、強風や雨でサッと散ってしまうので、満開のタイミングはかなり貴重。新緑だった並木道がある日突然、雪化粧、すぐにハラハラと散り、そして1~2週間で何もなかったかのようにまた緑の並木道に戻っている感じです。桜同様、散りゆく花の儚さに美学を感じる方も多いのではないでしょうか。
モクセイ科ヒトツバタゴ属でトリネコに似ていること、トリネコはタゴと呼ばれることから、一つの葉をもつタゴ=ヒトツバタゴと命名されたのだとか。
また別名の「ナンジャモンジャ」は色々と逸話があるようですが、要は「何という名前の木かわからない木」を「なんじゃもんじゃ」と呼んだことが由来のようです。
名前のユニークさで有名な植物ではありますが、その開花の様子は実に可憐で美しい風景です。
今年も5月上旬が見頃の時期です。並木道を歩いていると、ある日突然、白い雪をかぶったような景色に変わっている——そんな出会い方が、ヒトツバタゴらしい出会い方かもしれません。
よくあるご質問
Q. ヒトツバタゴの開花時期はいつですか?
A. 5月上旬が見頃です。開花期間は1〜2週間と短く、強風や雨で早く散ることもあります。満開のタイミングに出合えたら、かなり貴重な体験です。
Q. なぜなんじゃもんじゃと呼ばれるのですか?
A. 何という名前かわからない木を昔の人がなんじゃもんじゃと呼んだことに由来します。全国にナンジャモンジャと呼ばれる名木が点在しており、多くがヒトツバタゴです。
Q. 庭木として育てられますか?
A. 育てることは可能ですが、自生地が限られた希少種のため苗の入手が難しい場合があります。日当たりと水はけの良い場所を好み、成長はゆっくりです。
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なんじゃもんじゃの実と、鳥が食べない不思議
5月の開花から約5ヶ月。ヒトツバタゴの実は秋になると黒紫色に熟します。楕円形で長さ1〜1.5cmほど、オリーブに似た形の核果です。
「鳥も食べない」と言われる理由は、果肉の少なさと渋み成分にあります。他の野鳥が好む果実と比べると糖度が低く、食べるメリットが少ないとされています。実際には冬になると鳥が食べることもあり、「まったく食べない」わけではありません。
また、ヒトツバタゴは雌雄異株(または両性花株)の性質を持ちます。実がつくのは雌株か両性株のみ。街路樹として植えられている木でも、株によって実の有無が異なるのはこのためです。

ヒトツバタゴの育て方・剪定のポイント
ヒトツバタゴは自然樹形が美しく、強い剪定は花芽を傷めます。剪定は花後(6月〜7月)が適期。枯れ枝・内向き枝の整理を中心に行い、樹形を大きく変えるような強剪定は避けましょう。
日当たりと水はけの良い場所を好みます。成長はゆっくりで管理しやすく、庭木や公園樹として長く楽しめます。耐寒性は比較的強く、本州南部であれば屋外越冬が可能です。








