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サツキが咲いている間に。四日市・尾上別荘庭園の苔手入れと全体清掃

  • 執筆者の写真: 飯島 一郎
    飯島 一郎
  • 5月17日
  • 読了時間: 3分
三重県四日市市尾上町 尾上別荘の玄関 暖簾とサツキ

三重県四日市市尾上町にある尾上別荘様にて、苔庭の手入れと庭全体の清掃作業を行いました。


苔庭の手入れ

尾上別荘の苔庭で手箒を使って丁寧に苔を掃除する作業の様子

苔庭に機械は入れません。竹の手箒でそっと、ゆっくり。苔の葉を傷めないように、余分な落ち葉や小枝を丁寧に掻き出していきます。


緑の苔が一面に広がる尾上別荘の庭園全景。石灯籠と樹木が美しく配置されている

苔は根を持ちません。地面に張り付く細い仮根は固定のためだけにあって、水や養分は葉から直接吸収します。肥料を与えると逆に枯れてしまうことがほとんど。踏み荒らしも、強い直射日光も、苔にとってはストレスです。


管理の基本は、何かを足すことではなく、苔が気持ちよくいられる環境を整えること。落ち葉を取り除き、通気を確保し、余分な草を抜く。それだけで、苔は自分で回復していきます。


苔の上に腰を下ろして作業する職人の後姿。緑豊かな尾上別荘の庭が広がる

サツキ — 今はまだ、花の時間

尾上別荘の園路沿いに咲くサツキの花。職人が花の根元の清掃を行っている

園路沿いのサツキがまだ咲いていたので、剪定はせずそのままにしました。


サツキの剪定適期は、花が終わった直後です。目安は6月中旬まで。花が残っているうちに切ってしまうと、来年のための花芽がつく枝まで落とすことになります。咲き終わる前にハサミを入れない、という判断も、剪定と同じくらい大切な技術です。


今年もよく咲いてくれました。しばらく楽しんでいただいてから、花後に整えます。


庭全体の清掃

尾上別荘庭園の木橋から見た庭の眺め。新緑の樹木が美しく整備された空間

苔庭の手入れのあと、庭全体の清掃も行いました。落ち葉、枯れ枝、石畳まわりの汚れを一か所ずつ丁寧に。


尾上別荘の建物と白砂利・石組みのある庭。整備された日本庭園の様子
石灯籠と砂利敷きの通路が美しい尾上別荘庭園の一角

明治33年(1900年)ごろの造営から126年。この庭を整えるたびに、手を入れてきた人たちの時間の重さを感じます。庭は、管理してきた人の数だけ積み重なっています。


いなこもツアーで、この庭が旅の一頁に


2026年5月17日(日)、尾上別荘の庭が旅の舞台になります。いなべ市観光協会と菰野町観光協会が合同で企画した「いなこもツアー 第1弾」では、非公開の歴史的建築をめぐりながら、尾上別荘での昼食が組み込まれています。


今回のツアーで活用いただく庭園案内MAPも、剪定屋空で制作させていただきました。庭の管理だけでなく、庭を活かした観光の場面に関われることが、素直にうれしいです。




よくあるご質問


Q. 苔の手入れはいつ行うのですか?

A. 苔庭の主な管理は春(3〜5月)と秋(9〜11月)が適期です。真夏の乾燥が続くときは、早朝の水やりで保湿することも大切です。


Q. サツキはいつ剪定しますか?

A. 花が終わった直後が適期です。おおよそ5月末から6月中旬ごろ。この時期に整えることで、夏から秋にかけて来年のための花芽がしっかりとつきます。


Q. 日本庭園の苔が茶色くなってきました。どうすれば?

A. 原因として多いのは、乾燥・過剰な施肥・踏み荒らし・通気不良です。まず落ち葉を取り除いて通気を確保し、水やりで水分を補ってください。苔は乾燥すると休眠状態に入りますが、水を与えると短時間で回復することがあります。


四日市市・菰野町を中心に三重県全域の庭園管理・剪定・清掃に対応しています。

 
 
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