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似ているけれど否、ホオズキにあらず「イヌホオズキ」

執筆者の写真: 三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空

晩秋にポットの隅からひょろりと伸びた茎がでて、ナスのような小さな花が咲いていたので気になってそのままにしていたのですが、その後、小さな丸い黒っぽい実がなっているのを発見。白く小さな花と艶消しの黒い球形の実が可愛らしい植物です。


似ているけれど否、ホオズキにあらず「イヌホオズキ」
似ているけれど否、ホオズキにあらず「イヌホオズキ」

何の植物かと調べてみたところ、ナス科・ナス属の「イヌホオズキ」のよう。特に植えた覚えもないので、どこからか種が飛んできて育ったのでしょう。


別名「コナスビ」「ウシホオズキ」「クロホオズキ」「バカナス」とも呼ばれ、「イヌホオズキ」の犬(イヌ)=役に立たない、ホオズキに似ているけれど、ホオズキのように役に立たない…という意味合いもあるようです。


犬には失礼な気もしますが…、植物名にイヌの付くものは以外と多く、動物の犬に似ているわけでもないのに、イヌザンショウ、イヌツゲ、イヌビワ、イヌガシなどなど…。


どの植物名の「イヌ」も○〇の植物に似ているけど、異なるもの、○〇のように役に立たないもの、という意味があるという説、または否(イナ)がイヌに変化した、という説もあるようですね。


イヌホオズキは、かなり古い帰化植物でほぼ日本全域に自生が見られます。道端から畑、庭、どこにでも生え、旺盛に繁殖する強い植物なので雑草として扱われていますが、実や草を天日で乾燥させて加工したものは古来より利尿作用や解熱作用があるとされ、「竜葵(りゅうき)」と呼ばれる生薬になっています。決して役に立たないわけでもなさそうですが…。


(葉や茎、実のすべての部分には毒もあるため、そのままでは食べられず危険もあるので取り扱いにはご注意を)

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