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気づけば足元に。コバルトブルーの小さな花「オオイヌノフグリ」

執筆者の写真: 三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空

小さくても鮮やかな青色がパッと目を惹く、かわいらしいオオイヌノフグリ。



太陽の光を受けて大きく花びらを広げた様子、空き地や道端に群生して咲いている様子は、エネルギッシュでもありホッと微笑みたくなるような和やかさもあります。


オオバコ科クワガタソウ属、ヨーロッパ原産の帰化植物、アジアやアメリカなど世界中に繁殖しています。英名Veronica persica、和名では大犬の陰嚢(オオイヌノフグリ、意外と知られていない別名に「瑠璃唐草」「天人唐草」「星の瞳」という素敵な響きの名前もあります。


オオイヌ、というからには小さいほうのイヌの花もあって、元々日本に自生していた同属の「イヌフグリ」が存在します。イヌフグリより花が大きいのでオオイヌノフグリ。


イヌフグリは3~5mmの淡いピンク系に紅紫のスジがある花びら、色彩もサイズ感も控えめな儚さのある可愛い花。かつては日本のあぜ道などに普通に咲いていたようですが、現在は外来種であるオオイヌノフグリに生育地を奪われたことなどから減少してしまい、絶滅危惧種に指定されているそうです。古来種が見られないのは残念ですね。


他にも「小米(コゴメ)イヌノフグリ」「タチイヌノフグリ」というイヌファミリー帰化品種もあるようです。


オオイヌノフグリは、とにかく丈夫で繁殖力が強く、雪や霜にも負けず冬を越し、春を先取りして2月頃から咲きはじめ5月頃まで次々と咲き続けます。


ただ、一つの花は咲いた翌日にはしぼんでしまう一日花。見ればいつもずっとそこに咲いているかのような花ですが、ひとつの花とは今日しか会えなかったのかと思うと感慨深い気もしませんか?

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