照葉樹林の手入れと針広混交林の3年目 葉が光る森、光が届く森
- 三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空

- 3 時間前
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同じ日に、2つの森の手入れに入りました。
1つ目は、今回初めて手を入れる照葉樹林。
2つ目は、3年前から手入れを続けている針広混交林。
初手の森と、3年目の森。
同じ森の手入れでも、見える景色がまるで違います。

照葉樹林。名前の通り、葉が光る森です。
クスノキ、タブノキ、アラカシ、シイ。これらの常緑広葉樹の葉をよく見ると、表面にツヤがあって光を反射しています。この光沢の正体がクチクラ層です。
クチクラとは、葉の表面を覆うワックス状の層のこと。植物が自分の体から水分が蒸発するのを防ぐために作り出したものです。
常緑樹は冬も葉を落とさない。落とさないということは、一年中、乾燥や紫外線にさらされ続けるということです。だからクチクラ層を厚く発達させて、葉を守っている。
このクチクラ層が光を反射するので、照葉樹の森に入ると、葉がテラテラと照り返して見える。
照葉の名は、そこから来ています。
かつて三重県を含む西日本の低地には、この照葉樹林が広がっていました。
今回の現場は、そうした照葉樹林の片鱗が残る場所でした。

ツルや雑木が絡みつき、照葉樹の幹が見えない近景
先駆種を伐る意味
林の縁を見ると、アカメガシワ、タラノキ、クサギ、ヤシャブシ、ウツギといった木々がびっしりと繁茂しています。
枯れたツルも照葉樹の幹に絡みついて、奥が見通せない状態でした。
これらはすべて先駆種(パイオニア種)と呼ばれる木です。
森が伐採や台風で壊された跡地に、真っ先に入り込んで陣地を取る樹種です。
日当たりが良い場所で爆発的に成長し、裸地を素早く緑で覆う。植生遷移の先頭バッターです。
たとえばアカメガシワの種子は、土の中で何十年でも休眠できる。伐採などで地面に日が当たると、地温の上昇を感知して一斉に発芽します。
鳥がフンとともに種を運んでくるので、どこにでも現れる。クサギも同じく林縁や日当たりの良い斜面に群生する典型的な先駆種です。
先駆種は荒れ地を森に戻す過程で大切な役割を果たします。けれど、その先の遷移を進めるには、役目を終えた先駆種を整理して、次の主役である照葉樹に光と空間を渡す必要がある。
今回の作業は、林縁のアカメガシワやクサギを伐採し、クスノキやタブノキに絡みついたツルを切り、枝打ちを行いました。落ち葉かきもして、林床に光が届くように整えています。


伐った後を見ると、奥のクスノキやタブノキの幹がすっと立ち上がって見えます。

あのクチクラ層の厚い葉に光が当たって、ちゃんと照っている。

木を植えるのではなく、邪魔しているものを取り除いて、森が本来進もうとしている方向を手助けする。それが今回の手入れの考え方です。

針広混交林の3年目

同じ日、もう1つの森にも入りました。
こちらは3年前から手入れを続けている針広混交林です。
針広混交林とは、針葉樹と広葉樹が混ざり合って育つ森のこと。
スギやヒノキ、アカマツの間にコナラやアラカシが入り混じり、構造が複雑で多層的な林になります。

この森に初めて入ったときは、照葉樹林の現場と似たような状態でした。
先駆種やツルが繁茂して、林の中が見通せない。どこに何の木があるのかも把握しにくい状態だった。
3年目の今、森が変わっています。
毎年、木を間引いて、残す木に光を届ける。ツルを外し、枝を打ち、林床を整える。
それを3年続けると、木々の幹がきれいに立ち並び、林床にシダが広がり、光も風も通るようになります。
針葉樹と広葉樹が混在する森は、同じ樹種ばかりの単純林に比べて災害に強い。
根の張り方も樹冠の広がり方もそれぞれ違うので、互いに補い合う。病虫害も一気に広がりにくい。水源涵養の面でも、多様な樹種が混ざる方が有利だと言われています。
1年目と3年目の間にあるもの

シキミの花が綺麗
同じ日に2つの森を見ると、続けることの意味がよくわかります。
初手の照葉樹林は、まだ先が長い。でも、先駆種を整理して照葉樹に光を返したことで、森が動き始める起点はできました。
3年目の針広混交林は、手を入れるたびに少しずつ森の骨格が見えてきた。木と木の間に空間が生まれ、光の道ができ、林床に新しい植物が広がっていく。
森の手入れは一度では完成しません。1年目にできるのは、森が本来向かおうとしている方向を見極めて、最初の一歩を手助けすること。
2年目、3年目と続けていく中で、森のほうが応えてくれるようになります。
作ってからが始まり。庭も森も、同じです。
カテゴリ: 森林整備 / 照葉樹林 / 針広混交林 / 里山再生 作業日: 令和8年3月 場所: 三重県
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