このトゲトゲしい真っ赤な花は彼岸花、または曼殊沙華とも呼ばれます。
名前の由来は彼岸の時期に合わせて開花する事から名付けられました。今では9月の彼岸を象徴する花になっていますね。最近では品種改良されており、夏~秋に咲く花も出てきております。
彼岸花は花が咲いた後に葉っぱが伸びるんですよ。普通の植物は葉が伸びて花が咲きますが、彼岸花は花と葉の共演は残念ながら見る事が出来ません。皆さんは葉っぱを見た事がありますか?
何日も雨が降らず乾燥が続き、その後に大雨になった場合、彼岸花は待ち望んだかのように一斉に花を咲かせるそうです。もし見に行くのなら雨が止んでから行くと、素晴らしく真っ赤に染まった世界観を見る事が出来るかもしれません。幻想的でしょうね。
彼岸花の球根に毒があるのはよく知られていると思います。モグラやネズミでも彼岸花の根や球根はかじらないみたいですよ。もし人間が食した場合、30分以内に下痢や嘔吐、ひどくなれば呼吸不全なども起こるほど強い毒になります。ただし毒抜きすればデンプンなどにも、なりますけどね。
薬にもなる場合があり、球根をすりおろしたものを湿布の代わりとして患部に貼っていた時期もあるみたいです。これは家庭の医学書にのっているのですが、何と水戸黄門が下した命令で発行された医学書にのっています(救民妙薬)。
彼岸花とお墓はくっつくイメージがありますよね。確かに昔はお墓の近くに彼岸花が植えられていました。でもそれには理由があり、モグラや土の中の生き物が土葬されている遺体を傷つけないように、お墓の近くに植えられていたみたいですよ。畑を守る神になっていたみたいです。
また迷信もあり、彼岸花を持ち帰ったら火事になるかもと言われていました。色も赤くて、花の姿もトゲトゲしくパチパチと炎が燃える姿が連想されるからでしょうか。火事のイメージでこの迷信が伝えられたのでしょう。ちなみに花言葉も「情熱」で、炎が燃える姿と重なったからでしょうね。
皆さんも一度、幻想的で真っ赤な世界を見に行ってみませんか?
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