たくさんの実をつけた稲穂が並ぶ風景。秋の実りの季節、日本的な風景が広がっています。今年もおいしい新米が収穫できるといいですね。

お米のブランドも続々と登場し、有名どころの「コシヒカリ」や「あきたこまち」、北海道の「ななつぼし」「ゆめぴりか」…特Aブランドと呼ばれる高級米の人気も高いよう。もっちり系にあっさり系、甘みや粘り、味や食感にはそれぞれのお米に個性がありますが、つやつやとした新米のおいしさはまた格別な秋のごちそう、楽しみです。
さて、稲の話で「雷の多い年は豊作になる」という言い伝えがあるのをご存じでしょうか。
雷が鳴って雨がしっかり降り、水の心配がない状態というのも大事な要素ではありますが、そもそも雷の光(雷光)のことを稲妻(いなづま)と書くことにポイントが。
なぜ稲の妻なのか?(妻=夫(つま))※古くは夫婦や恋人が相手のことを男女関係なく「つま」と呼んでいたそうで、稲妻は稲の夫(つま)の意味なのだそう
理由は意外にも科学的な根拠がありました。1.雷の放電によって空気中のチッ素と酸素が結びつき雨に溶けて地上に降る。2.土壌にしみこんだチッ素を根っこから取り込んで稲が育つ。
チッ素は植物に必要な栄養素。雷のおかげでよりたっぷりと栄養素を取り込むことができ、たくさんのお米をつけることができる、というわけです。
さらに2017年には島根の高校生によって植物の種子や水に放電すると「成長が約2倍も速くなる」という発見もされ「雷と豊作」の関係性が肯定されています。
実は科学的な根拠があった言い伝え。昔の人は経験的に自然現象と作物の成長を感じ取っていたのですね。