10月に植えたい花。秋冬のガーデンに欠かせない パンジー/ビオラ

秋から冬にガーデンに欠かせない花というと、パンジー、そしてビオラ。秋から冬、そして春までの長い期間咲く品種も多く、花の少ない冬季にもガーデンに華やかさをプラスしてくれる、冬場に欠かせない花となっています。

パンジー、ビオラの植え時はというと、気温が20℃を下回る涼しくなった頃、10月下旬から11月が最適。ガーデニングショップでも10月にはポット苗も多く出回るので、好みの花を選ぶ楽しみも増えますね。
パンジーはそもそも、ヨーロッパを原産地としたサンシキスミレを原種として交配された植物。日本でも最近まで、直径4cmから10cm程の大輪の花をパンジー、2cmから4cm程の小輪の花をビオラと呼んでいましたが、現在では交雑種も増え、園芸種がたくさん登場したことにより、サイズ感だけでは区別ができなくなっています。
そのくらい多品種の花ですが、2026年の注目品種としては、アンティークカラーが魅力のヌーヴェルヴァーグ、フリンジのような可憐な花びらのアントワネットやドラキュラ、また極小輪のナノ・ビオラとして、人の爪ほどのミニサイズビオラも注目されています。パンジーも時代と共に多様化し、まだまだ進化を遂げそうですね。
パンジーの花言葉は物思い、想い出、ビオラの花言葉は忠実、誠実など。初心者にも育てやすいパンジーとビオラ、今年の秋冬に向けて品種をチェックしてみてはいかがでしょうか。

冬に咲くのは、人が育てた性質
いまでこそ冬の花の代表ですが、パンジーはもともと冬に咲く花ではありませんでした。
ヨーロッパの野生のスミレや初期の品種は、冬の寒さを経験したあと、春に日が長くなってから咲く性質を持っていました。いまの品種が秋から春まで咲き続けるのは、その性質を弱める改良が重ねられてきたからです。
いま店先に並ぶヌーヴェルヴァーグやドラキュラ、ローブ・ドゥ・アントワネットは、群馬の生産者が育てた品種です。花の形も色も、冬に咲く性質も、人の手が長い時間をかけて引き出してきたものです。
早く植えすぎないことにも理由があります。気温が15℃を超えるような暖かい時期は茎がひょろひょろと伸びやすく、株の形が乱れます。涼しくなってから植えるほうが、締まった株に育ちます。
パンジーを食べに来る蝶
秋の花壇で、黒い体にオレンジの筋の入った、トゲだらけの毛虫を見つけることがあります。ツマグロヒョウモンという蝶の幼虫です。
もとは暖かい地方の蝶でした。幼虫はスミレの仲間を食べて育ちますが、野生のスミレだけでなく、パンジーやビオラの葉もよく食べます。
この蝶は、1986年に近畿地方、1993年に関東地方、2002年には東北地方でも見られるようになりました。30年ほどで一気に北へ広がった理由として、暖かくなった冬に加えて、町じゅうの花壇に植えられたパンジーが挙げられています。
冬の花壇に植えられた花が、蝶の暮らしを北へ運んだことになります。庭は、庭の中だけで終わっていません。
見た目は毒々しいですが、幼虫のトゲに毒はありません。ただ、刺さるとチクッとすることがあるので、素手では触らないでください。

冬のあいだ、長く咲かせるこつ
咲き終わった花は、花茎の付け根から摘みとります。次々に咲く花なので、こまめに摘むほど株が疲れず、長く咲き続けます。
冬の水やりは、晴れた日の午前中に。寒い時期は土がなかなか乾かず、湿ったままだと灰色かび病が出やすくなります。
春になって茎が伸び、株が乱れてきたら、半分ほどに切り戻すと、ふたたびこんもりと咲きそろいます。
パンジー、ビオラの基本情報
ビオラ:学名Viola スミレ科スミレ属 原産地:ヨーロッパ
草丈10~30cmの一年草 花色豊富で耐寒性に優れた強い植物(暑さには弱い)。開花期が長く、初心者でも育てやすい植物。
よくあるご質問
9月に植えてもいいですか。
植えられますが、暖かいうちは茎が伸びて株が乱れやすくなります。気温が20℃を下回る10月下旬から11月が、締まった株に育てやすい時期です。
黒とオレンジの毛虫に葉を食べられています。
ツマグロヒョウモンの幼虫です。トゲに毒はありませんが、刺さるとチクッとするので、手袋をして割り箸などで取りのぞいてください。
夏も咲かせることはできますか。
パンジーとビオラは暑さに弱く、多くは初夏までに枯れてしまいます。秋から春の花と考えて、夏は別の花に植えかえるのがおすすめです。
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