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金柑の収穫時期。食べ頃を鳥が先に知っている理由

執筆者の写真: 飯島 一郎
飯島 一郎
2020年3月30日
読了時間: 3分

更新日:9月8日

今年もオレンジ色のかわいい実がなりました。金柑(きんかん)の収穫期です。


そろそろ食べ頃かなー?いや、もうちょっとかな?と毎日眺めていると、大抵鳥たちが先に試食にやってきます。今日はムクドリかな、と思われる小鳥がよく熟れた金柑の実を器用につついてお食事中でした。鳥たちは本当に食べ頃がよくわかっていて、金柑も柿も絶妙な時期にちょうど食べ頃の実をきちんとセレクトする。


すばらしい能力です。気付いたら全部たべられちゃっていた…ということも結構多いのですが…。


しかもおいしい果実の部分だけを器用に食べるので、庭には皮だけになった金柑があちこちに点在しています。



金柑の実がなるのは11月下旬頃からで最初はグリーンの硬い実。


冬に向けてだんだんとカラフルなオレンジに色づき3月頃には熟してきます。でも金柑の白くて可憐な小さな花は春、夏、秋と年に3回くらい咲いてくれるので、観賞用としては年中楽しむことができます。


果実のなる木は植えてから数年経たないと実がならないものが多いようですが、我が家の木は、たぶん祖父の代に植えられたのだと思う古い木なので大きく育っていて、特に手入れも世話もしていないのですが、日当たりがよい場所のおかげか毎年きちんと実をつけてくれています。


金柑の一年 花は年3回 実は11月下旬から3月 鳥が来たら食べ頃 剪定屋空
金柑の一年。花は年に3回、実は冬をまたいで熟します。作図 剪定屋空

甘露煮やジャムにされる方も多いと思いますが、金柑は風邪の予防やのどの痛みを緩和させてくれる植物としてもよくつかわれています。のど飴にもキンカンエキスが入ったものが多い気がします。やはり鳥たちも声によいものをちゃんと知っているのかもしれませんね。



食べられて皮だけになった実が、枝に残る
食べられて皮だけになった実が、枝に残る

鳥が食べ頃を知っている理由


鳥は、人には見えない色を見ています。


人の目は赤・緑・青の3種類の細胞で色を捉えます。鳥は4種類持っていて、そのうち1つは370ナノメートルの紫外線に反応します。紫外線が見えないのは哺乳類だけで、ほかのほとんどの動物には見えています。哺乳類の祖先が一度夜行性になったとき、視覚の一部を失ったまま今に至ると考えられています。


鳥の目には4種類の色の細胞がある
鳥の目には4種類の色の細胞がある

果実の皮には、紫外線を吸収する色素が多く含まれています。クエルセチンなどのフラボノイド類で、表皮の細胞に集まっています。


分かっているのはここまでです。鳥に紫外線が見えること。果実の皮に紫外線を吸収する色素があること。その色の変化で果実が熟れ具合を鳥に伝えているかどうかは、まだ確かめられていません。


それでも、同じオレンジ色の実が鳥の目には違って見えているのかもしれない、と考えると、毎日眺めても分からなかった食べ頃を鳥が先に見つけていくことに説明がつきます。



金柑を庭に植えると、実は鳥に食べられます。全部持っていかれることもあります。それを困ったことと見るか、鳥の来る木を植えたと見るかで、同じ庭の景色が変わります。


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