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道路に垂れかかる竹の危険性と、安全な竹林整備の実践|三重県鈴鹿市の事例

  • 執筆者の写真: 三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空
    三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空
  • 2025年12月25日
  • 読了時間: 5分

放置竹林から道路に垂れかかる竹の危険性と、安全な整備方法を解説。蔦の絡まった竹の伐採事例から、定期管理の重要性まで実践に基づいてお伝えします。


道路沿いの竹林から、竹が覆いかぶさるように垂れ下がっている光景。


道路に垂れかかる竹の危険性と、安全な竹林整備の実践|三重県鈴鹿市の事例

通行する人や車にとって危険なだけでなく、竹自身にとっても助けを求めているサインかもしれません。


今回、三重県内で定期管理をさせていただいているハチク竹林で、道路側に垂れかかった竹を整備しました。


蔦が絡まり、重みで傾いた竹をどう安全に伐採するのか。そして、なぜ竹は道路側に倒れやすいのか。現場での実践と、竹の生態から見えてきたことをお伝えしたい。


竹が道路側に垂れる理由「光を求める性質」と「放置の連鎖」

竹は光に向かって成長する


竹は成長が早いことで知られるが、その分光を求める力も強い。竹林内部は密集すると暗くなるため、竹は自然と明るい方向道路側や開けた場所に向かって伸びていく。


これは屈光性(くっこうせい)と呼ばれる植物の性質で、竹に限らず多くの植物が持つ生存戦略です。


蔦の重みが竹を引き倒す


今回の現場で特に印象的だったのは、蔦(つた)が竹に登り、その重みで竹が傾いていたこと。


蔦そのものは軽いが、葉が茂ると相当な重量になる。さらに雨を含むと、その重みは倍増する。竹は縦方向の荷重には強いが、横からの力には弱い。蔦が絡まった竹は、まるで重い荷物を背負わされたように、じわじわと道路側に傾いていってしまいます。


放置竹林は倒れる竹を生む


定期的に管理されていない竹林では、古い竹が増え、新しい竹が育ちにくくなる。古い竹は弾力性を失い、折れやすく、倒れやすい。


加えて、竹同士が密集しすぎると根が浅くなり、倒れるリスクがさらに高まる。放置竹林は、いわば倒れる竹の予備軍を抱えた状態といえます。




蔦が絡まった竹を安全に伐採する方法 まずは「どう倒れるか」を予測する


道路側に垂れかかった竹を伐採する際、最も重要なのは倒れる方向を正確に予測すること。


蔦が絡まっていると、竹がどちらに引っ張られているか分かりにくい。今回の作業では、以下の手順で慎重に進めました。


竹を安全に伐採する方法

  1. 周囲の竹との絡まりを確認蔦が他の竹に絡んでいないか、チェーンソーを入れる前に目視と手で確認。


  2. 伐採方向を決定道路側に倒すのは危険なため、竹林内部に倒す方向を設定。必要に応じてロープで竹を固定。


  3. 段階的に伐採いきなり根元から切らず、上部から少しずつ伐採。重心を下げながら安全に作業を進める。



道路側の視界を確保する意味


道路沿いの竹を整備することで、視界が開け、通行する人や車の安全性が向上する。また、竹林内部に光が入るようになり、残った竹の健康状態も改善される。「整える」ことは、人にも竹にも優しい行為です。


竹林内の歩道整備人が入れる竹林にする価値 歩道があると竹林が"生きる

今回の作業では、道路側の整備に加えて、竹林内の歩道を歩きやすく整えました。一見すると些細な作業だが、これには大きな意味があります。


  • 定期巡回が可能になる歩道があれば、竹の状態を定期的に確認でき、問題の早期発見につながる。


  • 竹林が「放置される場」から「訪れる場」に変わる人が入れる竹林は、ゴミの不法投棄が減り、地域の目が届きやすくなる。


  • 生態系の観察ができる歩道を歩きながら、タケノコの出方、野鳥の巣、昆虫の活動を観察できる。竹林は管理の対象だけでなく、自然と触れ合う場にもなる。


ハチク竹林の特性と120年周期の開花


今回整備させていただいたのはハチク(淡竹)の竹林。


ハチク竹林の特性と120年周期の開花

ハチクは、モウソウチクやマダケと並ぶ日本の代表的な竹のひとつで、筍は柔らかく食用として親しまれている。


興味深いのは、ハチクは約120年に一度、一斉に開花し、その後枯死するという性質を持つこと。


2020年前後から日本各地でハチクの開花報告が相次ぎ、生態学的にも注目されている。


今回の竹林も、いつか開花の時を迎えるかもしれない。その時にどう対応するか、長期的な視点での管理が求められます。


定期管理が竹林を守る──「整える」サイクルの重要性


年に1〜2回の整備で竹林は変わる


放置竹林が問題になる一方で、定期的に管理されている竹林は、美しく、安全で、生態系も豊かだ。今回のような定期管理を続けることで、以下の効果が期待できます。


  • 道路への倒木リスクの低減

  • 竹の健康状態の維持

  • 野鳥や昆虫の生息環境の保全

  • 地域の景観向上


「整える」ことは「共生する」こと


剪定屋空では、竹林整備を単なる伐採作業とは考えていません。竹と人、竹と地域、竹と生態系が調和しながら共存する状態を作ることが目的です。


  • 伐採した竹は、木鳥商店でアップサイクル製品に活用

  • 竹チップは堆肥やマルチング材として再利用

  • 竹炭は土壌改良材や消臭材に


竹は「やっかいもの」ではなく、「資源」として循環させることができる。


まとめ──竹林整備は未来への投資


今回の竹林整備を通じて改めて感じたのは、竹林は人の手が入ることで、初めて健全な姿を保てるということ。


それは、日本庭園の剪定と同じ考え方です。自然を支配するのではなく、自然の力を活かしながら、ほんの少し手を添える。その積み重ねが、安全で美しい竹林を作り、地域の生態系を守る事が大事だと感じます。



Q1: 竹が道路に倒れてきた場合、すぐに対処すべきですか?


A: はい、すぐに対処すべきです。倒木は通行の妨げになり、事故の原因にもなります。また、放置すると他の竹も連鎖的に倒れる可能性があります。専門業者にご相談ください。


Q2: 竹林整備の費用はどのくらいかかりますか?


A: 竹林の面積、竹の密度、地形などにより異なります。剪定屋空では、現地調査の上、お見積もりを無料でご提供しています。お気軽にお問い合わせください。


Q3: 竹林整備は年に何回必要ですか?A: 一般的に、年1〜2回の定期管理が推奨されます。春と秋に整備することで、タケノコの管理と冬支度を効率的に行えます。


Q4: 伐採した竹はどうなりますか?


A: 剪定屋空では、伐採した竹をチップ化して堆肥にしたり、木鳥商店でアップサイクル製品に活用しています。竹炭や竹パウダーとしても再利用可能です。


Q5: ハチクの開花が起きたらどうすればいいですか?


A: ハチクの開花後は枯死するため、伐採と植え替えが必要になります。開花の兆候が見られたら、早めに専門家にご相談ください。剪定屋空では、開花後の竹林再生もサポートしています。






 
 
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