秋の訪れ2026年の白露。草花の露が白く濁る頃。二十四節季 白露

白露(はくろ)とは、二十四節気の一つで処暑から数えて秋の三番目にあたる節気。2026年の白露は、9月7日から秋分(9月23日頃)の前日までの期間を指します。

白露という名称は、夜の気温が下がることで空気中の水分が冷やされ生まれた露が草花や木に降り、朝日に照らされ白い粒のようにきらきらと輝いて見えることから。江戸時代の暦の解説書 暦便覧でも 露が白く凝る頃 と表現された植物との美しい情景です。
秋の訪れを示す情緒ある季節、白露の頃は秋の七草が登場する時期でもあります。秋の七草は万葉歌人の山上憶良が詠んだ歌に由来する、萩(ハギ)、尾花(ススキ)、葛花(クズ)、撫子(ナデシコ)、女郎花(オミナエシ)、藤袴(フジバカマ)、そして諸説ありますが朝顔は桔梗(キキョウ)を指すとされます。
秋の七草は、山野に自生するものが多いこともあり、お粥として食べる春の七草に比べあまり身近に感じない植物も多いように思いますが、派手さはなくとも目で見て楽しめる花の美しいものや、優し気な色合い、落ち着いた印象の秋の植物たちの風情もまた素敵ですよね。
毎日 暑い暑い と口にしていた酷暑の続いた夏の陽ざしもいつのまにかゆるみ、2026年の夏もいつの間にか去ろうとしている移ろいの時期、植物たちが秋の訪れを伝えてくれているタイミングです。

露は、空から降ってくるものではありません
露は、雨のように降ってくるものではありません。葉が空気より冷えることで、その表面に水が生まれます。
晴れた夜、地面や葉は熱を空へ逃がして冷えていきます。放射冷却です。葉の表面の温度が露点温度を下回ると、空気中の水蒸気が水に変わって葉に付く。これが露です。
農研機構と北海道大学は2025年、この結露の起きやすさと気象条件の関係を、世界で初めて数式として整理しました。結露の速さを決めるのは、気温、相対湿度、有効放射量、そして群落の交換速度の4つ。群落の交換速度とは、葉と空気のあいだで熱が入れ替わる効率のことで、葉の大きさ、茂り具合、風速で変わります。
つまり、露が降りるかどうかは、天気だけで決まっていません。その葉がどれだけ茂っているか、風がどれだけ抜けるかでも変わります。
露が長引くと、病気が動きます
同じ資料に、いもち病の例が出ています。気温15〜25度で夜間の葉の濡れが10時間以上続くと、いもち病菌が葉に侵入することが知られている、とあります。
白露の頃の気温は、まさにこの帯です。菌にとっては、濡れている時間の長さが入口になります。

だから、風の通り道をつくる
ここで剪定の話につながります。
結露の速さを決める4つのうち、庭で人が動かせるのは、茂り具合と風速です。枝が混んでいれば風が止まり、朝の露はいつまでも乾きません。枝を抜いて風を通せば、同じ天気の日でも乾く時間が早くなります。
透かし剪定は、姿を整えるためだけの作業ではありません。葉が濡れている時間を短くする作業でもあります。刈り込んで表面だけを揃えると、中は暗く、風も止まったままになります。
秋の庭で、露のあるうちにしないこと
朝露が残っているうちは、消毒を急ぎません。
農薬メーカーの資料に、少量の露なら効果に問題はないが、多量の場合はしばらくして乾いてからの散布をすすめる、とあります。
日本植物生理学会の解説では、葉面散布を早朝や夕方に行うのは、昼間の高温と乾燥で薬液が濃くなり薬害が出るためだ、とされています。
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=4775
露が多い朝は、少し待つ。日が高くなりすぎたら、その日はやめる。白露から秋分にかけては、その待ち時間がいちばん長い季節です。
どちらかというと梨やぶどう、いちじくなど実りの秋を感じる果物の恵みが注目される時期ではありますが、道端や山野で静かに季節変わりを教えてくれる秋の植物たちにも注目しつつ、秋の訪れを味わってくださいね。
よくあるご質問
朝、葉が濡れていると病気になりやすいのですか。
濡れていること自体ではなく、濡れている時間の長さが問題になります。夜間の濡れが長く続くほど、菌が葉に入る機会が増えます。風が抜ける庭は、同じ天気でも乾くのが早くなります。
秋の消毒は、いつやればよいですか。
朝露が乾いてからにしてください。露が多い日は待ちます。昼の高温時は薬液が濃くなって薬害が出るので避けます。散布のあとしばらく雨が来ない日を選ぶのが確実です。
秋の七草を庭に植えたいのですが。
七草は山野に自生するものが多く、日当たりと水はけを好むものが揃っています。まとめて一か所ではなく、それぞれの好みに合う場所に分けて植えたほうが長く残ります。
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