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 2026年の中秋の名月はいつ?秋のお月見 芋名月ススキ

  • 執筆者の写真: 飯島 一郎
    飯島 一郎
  • 4 時間前
  • 読了時間: 4分

2026年の中秋の名月(十五夜)は、9月25日(金)です。中秋の名月とは旧暦8月15日の夜に見える月のことで、旧暦では7月〜9月を秋としていたため、その真ん中にあたる日を中秋と呼びました。平安時代に中国から伝わった観月の宴が、農作物の収穫祭と結びついて庶民にも広まったとされています。


ススキの穂。秋の七草のひとつ、別名オバナ
ススキの穂。秋の七草のひとつ、別名オバナ

お月見イコール満月のイメージですが、十五夜は必ずしも満月とは限りません。月の満ち欠けの周期では1〜2日程度のずれが生じることが起こる場合も多く、2026年の満月は9月27日であり十五夜の2日後となります。国立天文台も、今年は名月と満月の日付が2日ずれていると案内しています。




さて、お月見のお供え物にはお団子、そして神様の依り代とされるススキも欠かせません。ススキが飾られる理由は、本来は収穫前の稲穂を飾りたいところ稲穂の時期には早いため、形が似ているススキを代用したのが始まりといわれています。


また、ススキは萩や桔梗といった秋の七草のひとつでもあるので、季節を感じるお供えとしても風情がありますね。


この十五夜は、別名で芋名月(いもめいげつ)とも呼ばれます。これは旧暦の8月15日頃がちょうど里芋やさつまいもなどの収穫時期にあたるので、収穫への感謝を捧げたことに由来します。現在広くお供えされる丸い月見団子も、もともとは里芋をお供えしていた名残。地域によっては団子を里芋に似た形にする習慣も残っているようです。


十五夜の月とススキ。名月と満月は2日ずれる年もある
十五夜の月とススキ。名月と満月は2日ずれる年もある

ススキの原は、放っておいてできた景色ではありません


ススキの穂が揺れる秋の原。あれは自然のままの姿ではありません。人が毎年刈りつづけたから、そこに留まっている景色です。


農研機構の調査に、かつて全国土面積の1割以上を占めていた半自然草原が、いまは約1.6パーセントまで減っている、とあります。半自然草原とは、ススキ・シバ・ササが優占する草地のこと。屋根を葺く茅を採り、牛馬の飼料を刈り、そのために毎年火を入れてきた場所です。



使わなくなれば、刈る理由もなくなります。刈らなければ草原は森へ向かいます。三重県の資料にある伊勢平野の遷移では、1年めのメヒシバから2〜3年めにススキとチガヤ、10年めにタラノキやヌルデ、30年めにアカマツとコナラ、という順で移り変わっていきます。ススキの原は、その途中の一場面です。


お供えのススキを一本手に取ると、その一本の背後に、刈りつづけた誰かの手があります。


刈り取ったススキを束ねる。茅場は年1回の刈り取りで千年続いてきた
刈り取ったススキを束ねる。茅場は年1回の刈り取りで千年続いてきた

年に1回か2回の草刈りは、ススキを減らしません


現場の話をひとつ。


ススキを減らしたいという相談を受けることがあります。ところが、年に1回か2回刈るだけでは減りません。全国農村教育協会の資料に、年1〜2回の刈払いはかえってススキ・オギの生育を維持する、とあります。



同じ資料には、刈払いを重ねることで徐々に生育量が小さくなり、そのうち他の植物に遷移する、とも書かれています。減らしたいなら回数を増やす。残したいなら年1回でよい。


茅場が年1回の刈り取りで千年続いてきたことと、庭のススキが年2回の草刈りで減らないことは、同じ原理です。刈る回数が、その場所に何を残すかを決めています。


庭にススキを植えるなら


庭に植えるときは、広がり方を先に決めておきます。


NHK出版みんなの趣味の園芸には、庭植えは3〜5年に1回掘り上げて株分けと植え直しをする、巨大化するので植えた場所の地中を囲い根の伸びる範囲を制限しておく、とあります。植え替えと株分けの適期は2月から3月です。




地中に仕切りを入れるひと手間で、あとの何年かが変わります。植えるときにしかできない仕事です。



2026年の秋も、美しい芋名月が楽しめますように。


ススキの基本情報


ススキ(芒):イネ科 ススキ属 原産地:中国、朝鮮半島、日本列島、台湾


別名:オバナ、カヤ


草丈100〜200cm 落葉性の多年草 開花期は9月〜10月 耐暑性耐寒性が極めて高い強い植物



よくあるご質問


庭のススキが年々大きくなります。株分けはいつがよいですか。


2月から3月、休眠中に掘り上げて分けます。庭植えなら3〜5年に1回が目安です。植え直すときに地中へ仕切りを入れておくと、次の数年が楽になります。


草刈りをしているのにススキが減りません。


年1〜2回の刈り取りでは、ススキはむしろ維持されます。減らしたい場合は回数を増やしてください。逆に、ススキの景色を残したい斜面なら、年1回で足ります。


お供えのススキはどこで手に入りますか。


河川敷や休耕地に自生していますが、土地の持ち主のある場所です。無断で刈らず、ひと声かけてから採らせていただくのが安心です。花屋でも秋の七草として扱っています。



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