遠くからみるだけの憧れの人…手の届かない人のことを「高嶺の花」(たかねのはな)という言葉で表現することがあります。憧れの女性とか地位の高い遠い存在の人とか。2018年には石原さとみさん主演のドラマ「高嶺の花」もありました。
この高嶺の花の花は「石楠花(シャクナゲ)」のことだとされています。
シャクナゲは本来高い山の上方に自生した高山植物で、手の届かない場所に咲く美しい花を「手の届かない人」に例えて生まれた言葉。シャクナゲの原種は19世紀中期に中国からヨーロッパに渡り当時の人々を魅了しました。
豪華で可憐、他の花木と一線を画す美しさに財産をつぎこみ入れ込んだ人も現れ、イギリスのロスチャイルド家の一員ライオネル・ドゥ・ロスチャイルドも品種改良に生涯をささげた一人です。南イングランドにある「エクスベリーガーデン」は世界一のシャクナゲ庭園として知られています。
石楠花(シャクナゲ):ツツジ科ツツジ属、別名にロードデンドロン、西洋シャクナゲなど。世界には5,000種を超す園芸品種があるといわれ、現在日本で出まわっているものは耐暑性のある改良株が多く栽培も難しくないものがほとんどです。
開花期は4月下旬~5月中旬、花色はピンク、白、赤、オレンジなど多色で鉢植えや庭木として栽培される他、シャクナゲの鉢植えは母の日ギフトしても人気のようです。
花言葉は「威厳」や「荘厳」。オリエンタル系の美とふんわりとした花びらの優しい雰囲気を兼ね備えたシャクナゲは、カーネーションやアジサイ、バラとはまた違う雰囲気。憧れや尊敬の意味も込め「高嶺の花」を贈ってみるのはいかがでしょう。