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三重県菰野町庭園管理|根が斜面を支えている場所で、鳥が巣をかけていた|道路沿いの雑木の手入れ 2026年8月

  • 執筆者の写真: 飯島 一郎
    飯島 一郎
  • 1 時間前
  • 読了時間: 4分

三重県菰野町にてお庭手入れに伺わせていただきました。


道路沿いの斜面に、雑木が生えています。


その斜面を、枝打ちしながら下草の手入れをしてきました。笹が伸びて道にかぶさり、枝が電線に近づいていたところです。


作業をしながら、あらためて思いました。この斜面は崩れていない。土砂の流れ出た跡もない。長い年月、木の根がここを掴んでいるからです。


道路沿いの斜面に脚立を立てて雑木の枝打ちを始めるところ

道にかぶさる枝と、伸びた笹


枝は落とすのではなく、抜いていきます。車と歩く人の頭の上を空けて、電線から離す。それだけできれば十分です。斜面の木を強く刈り込む理由はありません。


斜面に足場を組んで雑木の枝を抜いていく作業


刈払機で道路ぎわの笹と下草を刈る

下草は、笹が主でした。道ぎわを刈って、斜面の途中まで手を入れています。全部を刈り払ってはいません。


土木の研究に、この効果を数字で調べたものがあります。今井久さんの調査研究では、根を含む土は、含まない土よりせん断抵抗力が20から30パーセント増すことが実験で確かめられています。


土が滑ろうとする力に、根が踏みとどまる力を足しているということです。

もうひとつ、この研究にはっとする一文があります。


斜面災害の9割以上は、崩壊の深さが2から3メートルの浅いところで起きている。そして樹木の根が届く深さも、深くて2から3メートル。


崩れる深さと、根の届く深さが、ちょうど重なっているのです。


出典は、今井久さんの樹木根系の斜面崩壊抑止効果に関する調査研究、ハザマ研究年報2008年12月です。


この研究では、広葉樹で根系の効果が大きいという事例も挙げられています。今回の斜面は、まさに雑木の広葉樹です。


刈った枝葉をまとめて搬出する


葉の茂った枝の分かれ目にかけられたお椀型の巣

先週、同じお庭で巣を見つけました。

葉のよく茂った枝の分かれ目に、お椀の形の巣が乗っていました。



そして、雛がいました。

羽が生えそろう前に巣立ったヒヨドリの雛

ヒヨドリです。



日本ではどこにでもいる鳥です。庭に来て、柿をつつき、椿の蜜を吸っていく。うるさいと言われることもあります。


でも、世界で見ると話が変わります。ヒヨドリが分布しているのは、日本のほか、サハリン、朝鮮半島の南部、台湾、フィリピンの北部だけです。ほとんど日本の鳥と言っていい。

そしてこの鳥は、昔から人の庭にいたわけではありません。かつて市街地では冬鳥でした。東京で春になっても市街地に留まるようになったのは1968年頃から。1980年代に都心部の全域で繁殖するようになったと記録されています。


つまり私たちが当たり前に見ているヒヨドリは、この50年ほどで人のそばへ来た鳥です。

繁殖期は5月から9月と長く、同じつがいがひと夏に何度も繰り返します。捕食されて失敗することが多いので、成功するのは7月以降が多いそうです。巣は地上1メートルから5メートル、葉のよく茂った樹木の枝分かれしたところに作ります。


つまり、私たちが剪定する高さと、まったく同じ場所です。


雛は、羽が生えそろう前、孵化しておよそ10日で巣立ちます。まだ上手に飛べません。数日は巣の近くの地面や低い枝にいて、その後も1か月から2か月、親から餌をもらい続けます。


地面にいる雛を見つけて、落ちていると思って拾い上げる方がいます。でも多くの場合、親は近くにいます。


出典はバードリサーチの生態図鑑です。


もうひとつ、この資料に気になる記述があります。市街地のヒヨドリの巣は、ほぼすべて外装にビニール紐が使われている、と。拾う材料がそれしかない場所で、鳥は巣を作っています。


笹と竹の混じる斜面の下草を手入れする

斜面の木を残す理由は、土を支えているからです。

下草を全部刈らない理由は、そこが巣のかかる高さだからです。


道にかぶさる枝を抜く理由は、車と人の安全のためです。


この3つは、どれかを取るとどれかが崩れます。全部刈れば土が緩み、鳥が巣をかける場所がなくなる。何もしなければ枝が電線に触れ、道が塞がる。


だから、抜く。刈る範囲を決める。残すところを決める。


手入れを終えた道路沿いの斜面

作業を終えて道を歩くと、頭の上が空いていました。斜面は、緑のままです。


石垣沿いの道路と手入れの済んだ斜面

斜面の木の手入れ、道路にかかる枝の処理、竹や笹の管理など、お困りのことがありましたらご相談ください。


三重県菰野町の剪定屋空では、四日市市・鈴鹿市・いなべ市・桑名市・亀山市などで、庭と山の手入れを承っています。


最終更新: 2026年08月

 
 
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