小さな赤いみかんも並ぶ。11月3日はみかんの日 コミカンソウとナガエコミカンソウ

いいみっかん。11月3日と12月3日はいいみっか(3日)んの語呂合わせから、全国果実生産出荷安定協議会と農林水産省が制定したみかんの日。

みかんの定義は皮をむきやすい小型のかんきつ類の総称で、一般的には温州(うんしゅう)みかんを指しています。冬の味覚、日本ではこたつにみかんのイメージも定着した季節感あふれるフルーツですね。
さて、庭の片隅にも赤くて可愛い小さなみかんが並んでいました。その名もコミカンソウです。
小さな植物ではありますが、長く伸びた枝の下側にズラリと実を並べた姿は目を惹きます。庭先や畑、道端の草むらや公園、かなり広範囲の草地でもよくみかけ、都会の片隅にもしっかり根を張るたくましさ。いわゆる雑草として扱われその繁殖力の強さから厄介な草としても認識されています。
似たような形態のナガエコミカンソウは、ここ30年ほどで関東から西の街なかに急に広がった外来の草です。コミカンソウの方はそこまで顕著な広がり方は確認されていないようですが、一度繁殖した場所では、陣地をどんどん拡大していく勢いを感じます。
花言葉は、秘めた意思。素敵なイメージもありながら、エリア拡大への気迫も感じるのは私だけでしょうか。

見分けは、実のつき方で
コミカンソウとナガエコミカンソウは、遠目にはほとんど同じに見えます。小さな葉が左右2列にきれいに並び、1本の枝がまるで1枚の葉のように見えるところもそっくりです。
違いがはっきり出るのは、実のつき方です。
コミカンソウの実には、柄がほとんどありません。葉の付け根に、枝へぴったりくっつくように並びます。表面は細かいぶつぶつに覆われていて、熟すと赤くなります。
ナガエコミカンソウの実は、5〜8mmほどの細長い柄の先にぶら下がります。長い柄と書いてナガエ。名前がそのまま見分け方になっています。実の表面はつるつるです。
もうひとつ、よく似たヒメミカンソウもあります。こちらは実の柄が短く、まっすぐ立つ主茎にも葉がつきます。コミカンソウとナガエコミカンソウは、主茎には葉をつけず、横に出た枝だけに葉を並べます。
迷ったときは、枝を1本そっと持ち上げて、裏側の実を見てみてください。ぴったりならコミカンソウ、ぶらりと下がっていればナガエコミカンソウです。
ナガエコミカンソウは、インド洋の島から
ナガエコミカンソウの原産は、アフリカのマダガスカルの東にある、インド洋のマスカリン諸島です。日本で見つかった当初は、ブラジルの草と同じものと考えられ、ブラジルコミカンソウという名前で呼ばれていました。
1990年代から関東より西の都市の中心部で急に増え、道路の植え込みなどでよく見かけるようになりました。冬を越せない土地では一年草として毎年芽を出し、暖かい土地では小さな木のように残ることもあります。
みかんに見えて、はじける実
小さなみかんのような実ですが、中に果肉はありません。熟して乾くと裂けて、中の種を外へこぼす実です。こぼれた種は、風や水に運ばれて広がっていきます。
みかんの日にちなんで、と言いたいところですが、こちらは食べるみかんではありません。

庭では、実が裂ける前に
コミカンソウもナガエコミカンソウも、一年で入れ替わる草です。種を落とす前に抜いておけば、翌年に出てくる芽はそのぶん減っていきます。
抜きどきは、実が赤く色づきはじめたころ。裂けて種がこぼれる前に、株元をつまんで根ごと抜きます。
実がたくさんついた株を、草刈り機で上から刈り払うと、熟した実をまわりへ散らしてしまうことがあります。小さな草ほど、手で抜くひと手間が翌年に効いてきます。
飛び石のすき間や、砂利と植え込みの境目は、こうした小さな草が根を下ろしやすい場所です。11月の庭仕事のついでに、足元の小さなみかんを探してみてください。
コミカンソウの基本情報
コミカンソウ:コミカンソウ科(トウダイグサ科)/コミカンソウ属
本州から熱帯まで広く分布があり、庭や畑、草むら公園など広い範囲に見られる。
開花期は7月~10月 その後2mm程の小さな実を並んでつける一年草。
よくあるご質問
コミカンソウの実は食べられますか。
みかんのような果肉はなく、乾くと裂けて種を出す実です。食べるものではありません。
コミカンソウとナガエコミカンソウは、どこで見分けますか。
実の柄を見ます。実が枝にぴったりついていればコミカンソウ、細長い柄でぶら下がっていればナガエコミカンソウです。実の表面も、コミカンソウはぶつぶつ、ナガエコミカンソウはつるつるです。
庭に生えたコミカンソウは、いつ抜けばよいですか。
実が赤く色づきはじめ、裂けて種がこぼれる前に抜くのがおすすめです。一年草なので、種を落とさせないことが翌年の草を減らす近道になります。
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