金魚もしくはジャックオーランタン。ハロウィンカラーの花 シーマニア

咲きそろった花の姿は、かわいい金魚の群れ、もしくはハロウィンの小さなカボチャと例えられる、オレンジ色の花をつけた植物シーマニア。

シーマニアは流通名としてもおなじみの名前。一時期グロキシニア属にまとめられていたことから、グロキシニア・ネマタントデス、グロキシニア・シルバティカの名前で紹介されることもありますが、現在はふたたびシーマニア属として扱われています。
ベル型の花のカタチは、金魚がパクパクと口を開けている姿のようでユニーク。濃いオレンジ色のカラーが目を惹き、近年はハロウィンのデコレーションプランツとしても人気が高まっています。品種名にも、花が大き目で見栄えもするジャックランタンや、魔女の帽子を連想させるようなウィッチハットなど、ハロウィンをイメージした名前のものも。
秋から春までと開花期は長い花ですが、寒さには弱いので鉢植えで管理するのがベストです。
花言葉にも、繁栄、元気、コミュニケーション、ウイットと、イメージ通りのポジティブな言葉が多く、イベントやお祝いのギフトとしても好まれます。小さな金魚たちがおしゃべりしている姿のようにも想像できて楽しいですよね。
9月頃から予約販売されているショップも多いようなので、今年のハロウィンに間に合わせたい人は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

名前が行ったり来たりした花
シーマニアという属の名前は、1855年に生まれました。ドイツの植物学者ベルトルト・ゼーマンにちなんだ名前です。
ところが1976年、近い仲間のグロキシニア属にまとめられ、シーマニアの名前はいったん消えます。日本でグロキシニアの学名で紹介されることがあるのは、このためです。
その後、遺伝子と形をあらためて調べた研究で、ひとまとめにしたグロキシニア属は広すぎたことがわかり、シーマニアはふたたび独立した属に戻されました。いまは4種が認められていて、どれも南米のアンデスの山あいに暮らしています。
お店で呼ばれていた名前のほうが、結果として正しかった。植物の名前は、研究とともに動いていくものです。

土の中に、うろこの地下茎
鉢から抜いてみると、株元に、小さなうろこがびっしり重なった細長い地下茎が見つかります。小さな芋虫のような形です。
ふるさとのアンデスの森には、雨の少ない季節があります。地上の茎や葉が弱っても、この地下茎に養分をためて季節をやり過ごし、次の芽を出します。
だから冬に葉が傷んでも、すぐにあきらめて捨てないでください。地下茎が生きていれば、暖かくなってから芽を吹くことがあります。
地下茎は鉢の中でよく増え、1年で鉢がいっぱいになるほどです。植え替えは5月から6月。株を分けるときは、ひとつに芽が3つ以上つくように分けます。
ハロウィンのあとも、冬じゅう咲く
花は2月ごろまで続きます。ハロウィンの飾りのあとも、クリスマス、お正月と長く楽しめます。
長く咲かせるこつは、置き場所を季節で変えることです。冬は日当たりのよい室内で、最低でも10℃から15℃を保ちます。春と秋は屋外の日なた、夏は直射日光の当たらない涼しい半日陰へ。
水切れには弱く、乾くとすぐに下の葉がしおれます。鉢土の表面が乾きはじめたら、たっぷり水をやります。咲き終わった花は、花の柄の付け根からこまめに摘みます。残しておくと、灰色かび病の原因になります。
シーマニアの基本情報
シーマニア:学名:Seemannia sylvatica、Seemannia nematanthodes(旧学名 Gloxinia sylvatica、Gloxinia nematanthodes)
イワタバコ科 / シーマニア属 原産地:アルゼンチン、ペルー、ボリビア
草丈20~60cm程 開花期は8月中旬から2月頃
開花期が長い常緑性の多年草。日陰でも育ちます。
よくあるご質問
冬はどこに置けばいいですか。
日当たりのよい室内です。最低でも10℃から15℃を保てる場所が目安です。窓辺は夜に冷え込むので、夜だけ部屋の内側へ移すと安心です。
葉がしおれてきました。
水切れのことが多いです。シーマニアは乾きに弱いので、鉢土の表面が乾きはじめたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷり与えてください。
冬に地上部が枯れてしまいました。もうだめですか。
土の中の地下茎が生きていれば、暖かくなってから芽を出すことがあります。鉢は捨てずに、水を控えめにして暖かい場所で春を待ってみてください。
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